960話 忘年会のお知らせ
先日は、「ゴルフ接待」の感想を書いたが、関連して思うこと。
筆者とおそらく最も縁遠い世界に「料亭での接待」というものがあろう。
「高級料亭」なんて行ったことがないから、ここから先は全て憶測である。
政治家とかお役人が受けているらしい「そういう接待」って、接待されていて美味しいのかな?と思う。高級料亭なんていうんだから、きっと素材も料理人も一流だろうから、美味しいものを出しているのは間違いなかろう。
きっと何から何まで美味しいんだろう。
しかし、筆者のごとく庶民にとっては、何から何まで美味しいというのは慣れていない。
たまに美味しいものに当たると、「うまい!」「おいしい!」「美味!」と雄叫びを上げて、付近を踊り狂うというようなことをしないと、釣り合いが取れないのであるが、政治家とか関連企業とか高級官僚とか、そういう「腹に一物ある」同士が、料亭で雄叫びを上げて踊り狂うとは思わないので、もっと静かに飲み食いしているのであろう。
そういう会食って美味しくなさそう。
筆者にとって、最高の「快」は、その根底に「「共感」「共鳴」「共振」があるものである。
美味しいものをや美味しい店を見つけた時は、好きな人を連れて行きたくてうずうずする。実際に連れて行く。そして長時間をかけて「予告編」を語り、お店では「どや!」「ほんまや!」と「共感」「共振」「共鳴」して、いっそうの美味しさを増幅して楽しむ。
こういう食事が楽しい。
どんな山海の珍味を最高の料理人が手がけたとしても、一緒に食う人が「嫌なやつ」なら美味しくも何ともない。
食べるということは、正しくはそういうものだと思う。
「あの手の接待」というのは、飲み食いが目的ではなく、なんらかの「お願い」が背景にある。これではせっかくの「食べ物さま」が不憫である。
そのお願いというのは、おおむね「巨額の利権」なんてのがからんでいるようで、そういう「巨額の利権」というようなものを、単に「ほんとは美味しいけれども、美味しく飲み食いできない状況での飲み食い」と引き替えに、許認可権を持っているような側がかなえたいと思うだろうか。
私なら思わない。そのことによって相手が得られる利益の巨額さと、いかに高級料亭とはいえ、「今飲み食いしたら終わり!」という「飲食」と引き替えになんかするものか。
「お前が得る利益に釣り合うだけの精神的な満足度のあるものをよこせ」てな心情になる。
となると、やはり、業者側が、菓子折などをすすすと膝の前に滑らせてきて
「まま、お役人様、これはつまらない菓子でござりますが・・・」
役人は、妙に重い菓子おりのふたを開け、二重底の下ををちらりと見るであろう。そこには山吹色に光る小判が整然と敷き詰められているのである。
「越後屋、そちも悪よのう」
「いえいえ、○○さまにはかなうものではございません」
「ふふふふ」
「げへへへ」
「良かろう、その方の願い、むげにするわけにはいかぬな」
なんて、光景が目に浮かんでしまうのである。
しかし筆者のフィールドの場合は、末期ガンから肩こりまで一律同一料金なので、誰も筆者を接待してはくれないのである。だって接待するメリットがないんだもん。
そういう汚れた飲食とは無関係。生粋に食を楽しむ、という我が道場の忘年会は、12月16日の5時から「鳥久」です。17〜18人がキャパだと思われますが、すでに14人の参加希望を聞いております。
定員は一応20名にしております。参加希望の方は下記募集要項熟読の上、どうぞ筆者までお申し込み下さい。
席がなくなったら立ち食い。立ち食いするスペースもなかったら、時間限定で交代で厨房に入って皿洗いをする係と、ホール係をくじ引きで任命する予定にしております。
一応の会費は4000円ですが、私は人並み外れて飲んだ、食べたという人は会計前に自主申告の上、寸志頂戴することになっております。
会費の半端なおつりは、次回道場での飲食、「大人の寺子屋」などの飲食費用に流用いたします。
また、この日は筆者が好きな人と美味しいものを盛り上がって大騒ぎして食べるために主催している会でありますので、「ナンパ」「やけ酒」「ストーカー行為」目的の方の参加はお断りいたします。
また筆者の好みおよび、進行上の都合により、前記の「皿洗い」「ホール係」の任命、「席替え」など頻繁に行う予定にしております。
また「刺身にむかって万歳三唱」とか「モモのたたきを『たたきコール』でお迎えする」とか「モモ焼き・海賊焼きを三三七拍子で応援する」「空になったお皿を『蛍の光』でお見送りする」「知らぬ同士が小皿叩いてチャンチキおけさ♪」などの行為も強制されます。
以上のルールをお含みおきのうえ、覚悟のもと心してお申し込み下さい。