1423話 ごほうび
バッティングセンターへ行って、会員証を出したら、
「先月のホームラン王です。この4つの中から商品を選んでください」
と受付の人に言われた。
あらら。3本ですが。
他の月なら5本ぐらいの人がいるんだけれど、先月は巡り合わせが良かったのか、3本で最多だったらしい。
ホームランが出たのも昨年の夏以来です。
人様に体の使い方を教えていて、ほんまにそれが正しいんやったら、自分あまり得意でないことでもちゃんと結果がでないとなあと思って、通い始めて約1年です。
これに近いか上回る結果が出続けないと、まぐれだったということになります。
すると、今までよりも真剣な腰の入った自分のありようというのが現れました。
その自分が打っているイメージの中では、狙って当たるものではないのです。
ということで、先月の結果は「まぐれだった」ということがわかります。
たまたま的に3発当たった、ということで、的に当てるためにはどうしたらいいのか、ということが現実を帯びて出てきたという訳です。
今までは「飛距離のあるヒットを一つでも多く打とう」というものでした。今頭の中に浮かぶのは、「飛距離のあるヒットを、きれいにセンター方向(ホームランの的周辺)へ高確率で打ち返す」というもので、動きの回路の求める精度が上がっているのがわかります。
精度が上がっているのではありません。求めるもののレベルが上がって、要求される動きのレベルの高いものがイメージに出てきたということです。
うまくなる人というのは、はなからこの「求めるもののレベル」を自然に高いものに設定できる人なのかもしれないと思います。思い描けるレベルまでしか、向上できないのかもしれません。