1493話 関ヶ原

村武生先生の巡検で、「関ヶ原」に行くことになった。


ブログでその会のあることを見つけて、問い合わせたところ、運良くまだ空きがあった。


中村先生の専門は「歴史地理」である。


「歴史」ではない。


もちろん、古文書も読まれるが、なんと言っても、「地理」であるので、現場に立つ。


古文書には一つの歴史しか書かれていないが、現場にはその地の歴史が全て刻まれている。


先日、「坂本龍馬が襲われた日の同じ時間に、坂本龍馬が脱出した同じルートを歩こう会」という画期的な催しがあった。


「龍馬が行く」の中で、風呂に入っていたおりょうが捕り方に囲まれていることに気づき、全裸のまま二階に駆け上がって危急を告げ、龍馬は親指を傷つけられながらも脱出し、川にも逃れて濡たまま材木置き場の材木の上に逃れて夜明けを迎える、というあの下りを、実際にやっちゃおう、という真夜中に始まって、明け方に終わるというそういう会である。


この時には、残念ながら参加できなかった。


実際に現場に立つ、実際にやってみるというのは、絶対に価値がある。


やってみないとわからないことは多い。というかほとんどだ。もちろん考えることも必要だが、その考える材料そのものが、実際にやってみた結果をもとにしないことには意味が薄い。


ということで、関ヶ原。来月行きます。