静的動作

スポーツの動きの改善を試みるとき、どうしても動いているところばかりに目がいってしまっていたことがわかってきた。


静止しているところだって、静止するための仕事をしているから静止できているのだから、そこを見落としたら片手落ちだったのである。


23日の整体教室では、ただ立っているときの股関節・膝関節・足首関節、伸展して押圧している時の腕の肩関節・肘関節・手首関節のそれぞれのお仕事を割り出し、当てはまる気軸の向きを実際に自分の腕に水性ペンで書き込んで変化を実感する、というレッスンをやった。


いつもなら、さっさと正解を伝え、「ねっ、すごいでしょ」となるのであるが、それをやっていると受講生の方々が自分で探せなくなるので、原理を理解して、正解が出るまでじっくり待つことにした。


時間はかかるけど、この方が結局は使い物になるから、これからもこれでいこうと思う。




矢印による気軸の誘導で、スピード・瞬発力・腕相撲のような筋力・柔軟性のいずれもが改善することを確かめてきたけれど、静的動作も明確に変わりました。


ということで、私の腕や肩には、今たっくさんの矢印を書き込んであります。一人の稽古の際には、長そでを脱いでTシャツの腕まくりをして、矢印を見ながらあれこれ稽古しています。


でも、この「静的動作の作用」というものは、まだまだ見落としているものがたくさんあるのを感じています。次に何が見つかるか楽しみです。