帰りました!

津田です。一日半かけて和歌山に戻りました。火曜日から教室再開の予定です。

津田の活動を支援してくださっている方々へのご報告もかねて、津田の活動最終期にしたためました、整体チームのてびきを一部内容を変更の上、転載いたします。同時に現地で活動を希望される治療家・マッサージ師・整体師・美容師などの方々はぜひお読みください。


なお、被災地での施術活動を予定されている方は、下記のテキストでは連絡先を掲載しておりませんので、「新大阪健康道場」で検索の上、お問い合わせから津田の携帯メールアドレスをご参照の上、連絡いただければ、現地の連絡先をお知らせします。


私自身活動中は、運転中か施術中か打ち合わせという状態で、現地に事務局だけに割く余裕がありませんので、上記のような方法で一度こちらに連絡の上で調整させていただきたく思います。これも現地での実際の救援活動に支障をきたさないための支援の一つとご理解ください。



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整体・指圧・あんま・マッサージ・鍼灸・アロマ・柔道整復・足ツボや美容師・理容師・大工さんなどで、被災地の方につかの間でも元気を届けよう、取り戻してもらおうという活動をしています。

短期でも可能。長期大歓迎。自家用車熱烈歓迎!


石巻ボランティアセンター 石巻復興支援協議会所属
「整体チーム」のてびき(一部変更しています)


【整体チームのなりたち】


整体師、津田啓史と採澤和正は3月28日に石巻入りし、29日から避難所での足湯や整体の活動を始めました。しかし、その被害の大きさと被災された方の多さに、限界を感じました。そこで少しでも活動が促進されるように、心得のある方に声をかけ、チームで行動するようにしました。


柔道整復師鍼灸師・スポーツマッサージ・アロママッサージ・あしつぼ・タッチセラピー・タイマッサージなどの心得のある方と行動するようになりました。


その後美容師の方や大工さんもチームに参加し、健康面・生活面で活動先の避難所・被災者の方に多角的に救援・生活支援活動を行っています。


ちょっとほっとする時間を提供できて、被災者の方々に笑顔がうまれるような活動です。
また長期活動メンバーが所属されてきたので、計画的な訪問計画や、少し先に参加する予定の団体参加のメンバーの活動先の選択などにも、徐々に活動を広げつつあるというのが現状です。
4月21日現在で一日20人弱のメンバーが活動し、120名〜200名超の方に施術・ヘアカットなどを行っています。


【整体チームの活動内容】


およそ車一台4名程度を基礎として、車一台または2台以上で、主として避難所に向かい、整体やマッサージ、美容師理容師によるヘアーカットや居住スペースのちょっとした修理、包丁とぎ(大工さんメンバー)などを行って5時ぐらいには戻れるように帰ってきます。


石巻のボランティアセンターにある石巻災害復興支援協議会にある各分科会(泥だし・炊き出し・医療ほか)の中で、もっとも多地域に向かい、じっくりと被災された方と向き合うことができ、直接的なサポートを行い、生きた情報を持って帰る貴重なチームです。


数種類のスキルをもって行き、その組み合わせて大きな成果を出そうという活動をしています。
また避難所の方だけでなく、市の職員や社会福祉協議会のスタッフも多くは被災者です。避難所から通勤している方も南三陸にはおられました。奥さんが流されて行方不明の課長さんもおられました。
避難所のみならず、行政側スタッフ、消防団、長期活動NPOスタッフなども私たちの活動対象です。

「いつでも どこでも 誰にでも」

が整体チームのモットーです。


なお「整体チーム」という名称は実情に合わなくなってきているのですが、現状、活動団体名称として石巻ボランティアセンターの復興支援会議に登録している関係で、この名称を使用しています。


【活動の基本的な流れ】


夕方6時半に、石巻専修大学ボランティアセンター受付テント付近に集まり、その日の活動報告と翌日の活動地域の選定、配車を行います。


遠征組で早出が必要なチーム以外は、朝8時半に同じく石巻専修大学ボラセン受付前に集合し、当日参加のメンバーの割り振りを行います。


訪問先ごとに活動報告書を作成し夜のミーティングでシェアします。そして後から参加するメンバーや後日の活動先の選定のためにストックしています。


【活動エリア】


石巻渡波(わたのは)などの市の中心部・市街部から、河南・河北、北上、さらに牡鹿半島雄勝地区などの石巻市市外半島部だけでなく、女川町や北の南三陸市、南の東松島市などにも足を伸ばしています。
一避難所に車一台の場合もあれば、数台の車で一地域(牡鹿半島雄勝地区・女川町・南三陸など)で小口避難所分散対応するケースなど訪問活動形態もさまざまです。


【活動の目的】


個人の持っているスキルを生かすためにチームで動くというのが目的です。
そのために、車両・食料・スキル・情報・住環境などをシェアしながらやれる人は一緒にやりましょう。


【参加資格】


国家資格の有無は問わず、使い物になる能力さえあればOKです。
ただし、現地の状況を考えずに「私はこうしたいんだ」が強すぎる人、「こうでないとできない」という条件が細かくある方はご自分のつてで活動してください。このチームは「おたがいに融通して総合力を高める」ためのチームです。


【表示】


ボランティアセンターの受付でももらえる10センチ角のステッカーに「整体チーム」と所属を書いて衣服に表示してください。


ご自分の特技「整体」「ヘアーカット」「マッサージ」「鍼灸・指圧」などをガムテープで衣服に大きく表示してください。さらにあなたがいまお住まいの都道府県名も、ガムテープで表示してください。それを見て、被災された方が、日本中から応援されているということを感じてもらうためです。


【被災された方の状況】


帰れる家のある方は基本的に避難所にはいません。また多くのの方が肉親か近隣の方を失っていることが想像されます。
被災された地域の光景は、今目にするのは少し片付いた後の状況にもかかわらず、報道で見るものとはまったく違ったかなりショッキングなものです。頭痛、不眠、肩や首の張、背中の異常緊張、腰痛、膝痛など、確認するとほとんどぜんぶ該当するという人がざらにあります。


たとえあなたが、非常に高いスキルをお持ちだとしても、それをまず横へおいて、何ができるかを感じ取って状況に合わせていくことをお願いします。
先輩ボランティアの活動から学べるものもあると思います。移動中などにどんどん情報交換共有願います。


【留意して欲しいこと】


その活動によってボランティア活動全体にマイナスを生じさせるぐらいなら、やらない勇気を持ってください。無理な施術による事故などは絶対に避けなければならないことです。
また疲労による移動中の事故なども絶対に避けなければいけません。


活動地や移動ルートの多くが津波の被害にあったところです。ラジオや懐中電灯を携行し、何かあったらすぐにラジオで情報を確認してください。


何かあったときの集合場所をこまめに決め、車単位で人員と所在地確認、いざという場合の集合場所の確認を願います。いざという状況になったら携帯電話はつながらなくなります。車で津波にあったら、逃げられるところまでは窓を開けて車で逃げ、やばくなったら歩道に乗り上げるか路側に止め、鍵をつけたまま走って高いところか建物に逃げます。


【写真撮影】


整体チームに所属する間は、基本的に被災地域の写真撮影はできるだけ遠慮してください。
あなたの家が火事になって、それを撮影されて平気な方はいないはずです。団体で来て、その団体のメンバーだけで、被災地の中でVサインで記念撮影をしているのを見たら、馬鹿にしか見えません。


撮影する場合は、まわりに人がいないか、あるいは地域の方に声をかけて了解を取ってからにしてください。
できれば、あなたの活動によって被災された方から笑顔が出てきたら、それから撮りましょうよ。声をかけて。


整体チームにたまたま同行していたある組織のスタッフが、トップの方に「できるだけたくさん撮れ」と言われてせっせとビデオ・写真を撮っていました。私の上記のお願いの説明を受けた上でです。ひとけのない地域は良かったんですが、人も車も多い地域に入ってもお手軽にカメラを向けっぱなしなので、「その写真で本当に人が動き、被災者が助かるのか考えて欲しい」とお願いしたことがあります。


ついつい「自分が何かやりたい」が先に立ち、被災者に楽になってもらう、ということから離れてしまう場合だってうまれてしまいます。


話は横へ反れますが、整体チームの方で自分のスキルがあまり役立てられなかったら、その悔しさを持って帰ったらいいんじゃないでしょうか。阪神大震災の時、まだ整体を学びはじめたてでした。避難所の方に手を当てる友人を見て、役に立たない自分を自覚しました。翌年の重油流出災害では学び始めた整体で活動をはじめ、今ようやくそこそこ役に立つレベルになったという感触です。


たくさん写真とって報告会やって寄付を募るのも確かにひとつの方法だとは思いますが、このチームにかかわった方は、ご自分のやった行動をご自分の口で語って報告にしませんか。人は動いた人につられて初めて動くものではないかと思っています。


少なくとも、被災者を助けるための活動が、被災者の心を傷つけてどないすんねん、と思います。写真はすでにあふれているんじゃないですか。でも実際に行動したそれは、あなたにしか語れません。ここでいう写真とは、活動に関係ない「悲惨な写真のコレクション」のことです。


【ボランティア活動について】


ボランティアセンターのある石巻専修大学は、あくまでも私立の大学であってボランティアセンターは好意で間借りしているだけです。したがって、定められた駐車スペースやテントサイトをを守る、(駐車許可証やテント設営許可書を整体チーム運営者から受け取って車やテントに掲示してください)定められた喫煙場所を守る、飲酒はしないなどはこの大学のルールに従ってください。


あなたの行為によって、大学施設が使えなくなったら責任が取れるでしょうか。
また同様の意味あいから、ボランティア保険の加入もお願いします。できれば活動前に地元の社会福祉協議会で加入されてから来られる方が、地元としてはとても助かるそうです。


【参加が終わったら】

京都の松山さんにメールし、整体チームのソーシャルネットワークに登録して、情報交換を願います。
また、同業の方に声がけして参加者増にご協力お願いします。(松山さんの連絡先は参加時に受け取ります。ここでは省略)


【今後についてのお願い】

石巻の救援ボランティア活動は被災地域の中でぬきんでて活発です。
できるだけ市外まで活動が広げられるような体制になっていくことを願っています。


岩手県では、遠野を拠点に陸前高田や大船渡、大槌町など沿岸5都市を支援するボランティア活動’(遠野まごころネット)が始まっているらしいです。「遠野」に向かって「石」巻が北に活動を広げて、気仙沼あたりまで「外」部からの支援を「線」につなげていくことができれば「遠石外線(えんせきがいせん)」で暖かく東北をつなぐことができます。


遠野では、津田の今回の被災地派遣をサポートしてくださった京都に事務局があるテラルネッサンスカンボジアの地雷除去支援やアフリカの元こども兵の社会復帰支援事業などの活動中)が近く拠点を構える予定です。東北中に活動が広がっていくことをこの後のみなさんにぜひ視野に入れていただきたいと思います。

以上は4月20日現在の状況をもとに書いたものです。現地の状況は日々変わっていきます。


東洋医学系など施術者の方は下記ブログも合わせてご覧下さい】


初期に参加活動された東京のたけぞうさんのブログ

ブログ:http://ostetreat.blog103.fc2.com/blog-date-20110414.html