297話 まげと日本人 さわり

前に蛍光灯の購入話を書いた時に「後でくくっている髪をおさげにして(ウソ)」と書いているが、髪の毛を延ばしているのは本当だ。

昨年の確か春ごろから切っていない。

これには訳がある。ロン毛にして女性にもてよう、という下心だろうと思うあなた。それはあなたにそういう下心があるから人がそう見えるのだと指摘しておこう。

しかし、おのが心を内観して、下心がないかどうか、隅から隅まで詳細に調査するならば、そこには当然若干の下心があるのは否定できない。

しかし「若干ある」のと「全面的にそれしかない」のとは違う、ということは指摘しておきたい。

私が髪の毛を伸ばす理由というのは、「日本人の体文化の実感的研究」のためである。

西洋的現代的文化文明というのは、ミュート的に言うならば、「腰椎1蕃的体文化」ということになる。それに対して、伝統的な失われつつある日本の体文化というのは、腰椎4番的な体文化と言うことになる。

これを論ずると一冊の本になってしまうが、ここではそこまで詳細に記述しても誰も読まないかもしれない。しかし、こういう体文化論はミュートネットワーク代表の河野先生の「日本人力」(BABジャパン社刊)ですでに一冊の本になっているので、ぜひそちらをお読み頂きたい。

ものすごく荒っぽくまとめてしまうと、アングロサクソン的体文化というのは基的に上に遠くに伸びる、ということである。それに対して日本的な体文化というのは下に内側に向かう体文化だ、ということである。