562話 たまごっち、いちごっち、りんごっち

キッチンタイマーで思い出した話を一つ。


10年少々前にはやった「たまごっち」がまた子どもたちにブーム?というのか、次女がほしがってうるさい。


さんざんじらした後やむなく買い与えたが、予想どおりにしょっちゅう命が絶えている。悲しい。そしてスイッチをごちゃごちゃやっていると、たちまちまた生まれてくる。

生命ってそれほど手軽じゃないんだけど。


10年前に、幼稚園前ぐらいの年齢の時には、「たまごっちがほしい〜、たまごっちがほしい〜」とマントラのように唱える長男には、イチゴの形をしたキッチンタイマーを渡した。


「これがなあ、たまごっちお姉ちゃんの『いちごっち』やで〜」


長女にはリンゴ型のキッチンタイマーを渡した。


「これがなあ、たまごっちのお兄たんのりんごっちですよ」

というと、素直に信じて「一分後 ピコピコピコピコ」というので、十分楽しんでいた我が家の子どもたちであった。


小学校3年にもなると、そういうごまかしはきかない。残念だ。



りんごっちやいちごっちは、今筆者の「輪投げ理論に基づく時間制限能率改善法」の大事なツールとして余生を送っているのである。

めでたし、めでたし。