696話 体の中心

足の長さというのは。身長に対して52%が平均だそう。


これを解剖学だったかの本で初めて読んだときにびっくり。足ってそんなに長かったの?


最近は、からだの感覚が少しましになったようだけれど、以前は足の感覚というのが体の40%もなかったように思う。


話題は丹田


ここでは丹田の正確な位置に関しての諸説のどれが正しいかというようなお話ではありません。


丹田にも上・中・下とあって、眉間とハートあたりと下腹なんて言われている。


そういう図解を見ていて、丹田というのは体の下の方にあるように感じていた。


手近にある紳士服の広告かなんかで全身が写っている写真を切りとって、それが正面の写真だったら左右に半分に折る。これが中心軸。上下半分に折り畳むと、体の半分の折り目は下腹に来る。二つの線の交わる当たりってまさしく丹田候補地。こうやると丹田というのは、まったくシンプルな体の上下左右の中心でしかない。


そうならそうと早く言ってくれればいいのに。(って誰が)


市街地の10キロは遠いが、田舎の10キロは近い。


それと同様に筆者の身体意識は、上半身は市街地で、下半身は過疎地であるということだ。市街地の下の方に丹田があるから、全身の下の方にあると思いこんでいた。


身長の52%ある足を動かす時、体の長さの半分のものを動かしている実感がない。覚悟もない。長い棒を短い棒だと勘違いして振っていると腕や手首を痛めるであろう。


足の長さを実感として体の半分の長さとして感じ、「丹田というのはどこのことかは知りませんが、上下左右のちょうど交わる中心でしたら、ここでっせ」というのがすらっと出てくる体になれば、もっともっと体を楽に使いこなせるだろうと感じる。