832話 当たり前の力

先日、「摘み菜を伝える会」のみなさんが、会報の編集会議をされるのに、筆者お盆休みで休業中の新大阪道場を使われた。


その翌日、道場に一歩入ってびっくり。置いてあるものはもちろん何も変わっていないのに、部屋の雰囲気が一変しているのである。


なんというか、畳の目が立っているというか、そろっているというか。どこもかしこも「凛」としているのである。同じ部屋なのに、同じ部屋とは思えない。使用された後、心を込めて参加されたみなさんで清掃をされたのが、びんびんと伝わってくる部屋になっているのである。


お掃除一つでこんなにも変わるものかと感動の筆者でありました。編集会議参加の方々のほとんどの方とは面識があるのであるが、どの方を思い浮かべても、手際よく、きちんと、心を込めて、しかし、手早く、という掃除をされている時の情景が浮かんでくる。


当たり前のことを当たり前にするだけで、こんなにも場を変えるのかとびっくり。


霊地とか風水だとかパワーストーンだとかの力もあるんでしょうが、そういうものは「非日常パワー」というジャンルに筆者の中では位置づけられる(と今決めた)。しかし、摘み菜の会のご婦人方の「お掃除力」というのは、「ものすごく当たり前」「ものすごく日常的」であるにもかかわらず、その迫ってくるものと言ったら、「非日常パワー」の比ではない。


「当たり前力」の威力を思い知った、深く深く感じた筆者であった。ありがとうございました。