1072話 体話16 礼儀

「礼儀 作法」


なぜ先輩に先生に礼をするのか


頭を下げる動作は、本気でやるなら6種的動作となる


6種の動きは、頭が下がると同時に手が前に出る


立礼の型では手は太ももの外に付けているが


「氣」の腕は前に伸びているのだ



なぜ、先輩に先生に礼をするのか


二人の関係だけを観ていると理由は分からない


流れの中に身を置いてみると


違う景色が見える


後に「手渡される人」が控えているのだ


先輩や先生から受け取ったものを


待つ人に渡すというのが流れなのだ


頭を下げた時に出る手で


受け取り、そして手渡すのだ


だから、先輩や先生がふんぞり返っているのは


間違いということだ


間に落ちてしまう


受け取る方はずっと前からの「流れ」を受け取るのだ


手渡す方も、ずっと以前からの「流れ」を手渡すのだ


渡す氣のない人は


受け取る氣のない手を出す


しかし、そういう手を出していることに


気づかない