1130話 6日

6日

最近まともに「山」や「川」に行っていない。禁断症状が起こる。


山ときれいな水の川に接しないと、和歌山にいる意味がないじゃないか。(いえ、別に意味はあるんですが)


連休のせっかくのお休みである。できれば天川村の御手洗渓谷あたりの「いやになるぐらい青い透き通った水と、何年かかったんですかというぐらいなめらかな岩肌の岩床と滝」を久方ぶりに見に行きたかったが、時間的にタイトなので、あさちんがまだ行ったことのない生石高原方面へ。


海南から紀美野へむかうところに、新しく地場農産物の直売所ができており、さっそく巨大なタケノコなどをせっせと買い込む。


生石に向かう途中に「黒沢牧場」があり、衆議の結果そちらへ。


あああああ。


なんてぇええ

気持ちいいんだ。


日本人に生まれて、良かった。日本に5月があって、良かった。


芝生の小山から広がる紀州の山々は、雲一つない抜けるように青い空の下で、ややじりじりと照りつけようとする初夏の日差しも、高原の涼風がひと吹きすると、たちまちに心地よさに変わる。


芝生の広場でひとしきり家族で大暴れし、黒沢牧場といえばの「ソフトクリーム」を食べ、満開のサツキを堪能し、牛と牧場犬とふれあい、有田川の「明恵温泉」へ。


行ってみて分かったことは、まだできて間もないこの温泉、筆者が10数年前にカヌーの実質デビュー下りをやった川の真ん前にあった。懐かしい。


その川下りの出発点であった川原にも行ってみた。なかなかにいい。


高速道路の吉備インターからも近い。


道路の便がいい。和歌山市内からの移動が楽である。いい川原ときれいな水がある。温泉がある。


以上の条件を満たすこの地は、これまた年末恒例「衝撃・驚愕・美味 和歌山ラーメン」と「清流と川原でたき火」と「しみじみと温泉」の極楽ツアーの有力候補地として浮上したことをお伝えするものである。