1197話 そこを超えるには

H住吉高校の演劇のクラス、二回目。


分身・拡大・蜂蜜で自意識を低下させて演じるシーン。


一回ごとに見る見る変わっていくのが面白い。


一回ごと自己採点する。採点できるということは、何をどうしたらいいのかは自意識に浮かんでいなくても、「伸びしろ」の大きさは無意識にキャッチできるということだ。


この調子で稽古していけば(ってでも夏休みなので、授業はない‥)70点ぐらいにはなるだろう。でもそこで止まる。


今は自分のことだけを必死にやっているから。


それ以上の点は、相手役の点を上げにかかる人だけが上がる。


さらには、観客と対峙した人だけがあがる。


やりがいも、達成感も、喜びも自分ひとりで得たものなどしれている。




‥と、自戒する。