1296話
一ヶ月だけ某高校で教える機会を頂いている。
授業開始までの姿勢も態度も「あっちゃ〜」である。
しかしながらその授業中の態度は、付き添われる先生にお聞きするところによると、「ふだんとは違って、生き生きと楽しそう」なんだそうである。
確かに、授業前と授業中ではずいぶんと表情も態度も一変する少年少女たちである。
もったいないなと感じる。
ぷすっとつつけば、エネルギーが吹き出すような年代である。ぐちゃぐちゃした年代でもあるけれど、ぴしっとはまれば小化け・中化け・大化けだって可能だ。
というふうに感じるということは、かみ合っていない何かを感じたということか。
可能性を浪費しているって感じだろうか。
もったいない。
別に実利的なことをさせたいってわけではなくって、今しかできない大いなる無駄な体験でもいいと思っているんだけれども、ちまちまと浪費したらもったいない。
一皮むいたらものすごい可能性があるのをひしひしと感じるんだけれど。学校の先生方にはどんなふうに見えているんだろう。