1319話 いろいろ

朝のヨガ。


細分化した自分を少しずつずらしていく、という自分との関わり方をじわりじわりと実習。


なかなか変化の出づらかったT海さんも、この方法のコツをつかんだか、合せき前屈では、前に前にとじわじわと曲がり始め、最近「ヨガって楽しい!!」というK藤さんは、つい数週間前まで見下ろしていた床に、楽々と額がつき、呼吸は深く、力みやストレスはなく、忘我のひととき。


O谷さんも「これは股関節がやらこうなりますなあ」とまったりとした大阪弁でおっしゃる。


O谷さん。ヨガの後の操法でも、触れる背中が以前とは激変して弾力が生まれている。


70台の後半という年齢の方でも、自分と丁寧にむきあうと、身体はこんなにも変わるのである。すばしらしい。



昼、先日「ジュニア担当」で「おおお、なんとすばらしい」を体験したY田君稽古会参加。


自分のありように目を向けることなく、単に勝ち負けにこだわり、押しこまれると崩れ、ラッキーでも決まれば勝ち誇る、というようなありようとは真逆な少年たち。ひたすら呼吸や構えや心を整えて、崩されたらまたそれらを整えて向かっていく。その場の勝ち負けよりも「それ」をやれているか、否かにこだわり始める子どもたち。


「こんなテニスを見たかったんです、させたかったんです」


と数日たっても、その興奮さめやらぬ様子。


いいよねぇ、勝ち負けにだけ「ぎらぎらしている目」よりも、「何か」をつかみかけている時の「きらきらした」目。



昼、三田のM野さんが珍しく予約よりも10分ほど遅れてやってくる。


入室する際、興奮気味で、これまた「きらきらした」目である。


「先生!ついに三田からバイクで来れました!!!」


バイク事故のしばらく後に、がくっと腰や股関節にがたが来て、少し長くバイクに乗ると、後でがたがたになるらしい。ご本人の感触だと


「回復に三年はかかると思っていた」


そうである。


4時半までの整体教室の受講だったが


「自宅まで1時間半かかります。山の中なもので、これ以上遅らすと、真っ暗になってしまいますので」


と、満面の笑みで安全のために早退して帰られた。


整体教室。


「内面を一にして、ちゅうちょなく持ち場に出る」


を稽古。武術的対応にも整体的対応にも抜群だぜ、ということで様々な角度から稽古していると、これって、人と仲良くする秘訣だということが判明。


ううう、すてきだ。



全然話しは違うが、テレビ報道について。


数ヶ月前、ガソリンが高騰して170円、180円という価格が出た時には、この世の終わり、経済も崩壊、家計は大打撃と悲壮な顔でレポートしていたテレビ関係者の皆さん。


130円台まで下がってまっせ。


ガソリンが高いという報道は、そんな報道なくっても車に乗るものはいやでもガソリンスタンドでその値段を知る。だから報道してもらわなくってもかまわない。


あの報道は、車に乗らず、自分でガソリンを入れることなく、ガソリンの価格とは無関係の我が母のような人間に向けて「たいへんでっせ、きつい世の中になっていってまっせ」と知らしめた。


車に乗るものは、ガソリンが下がったことはとっくに知っている。下がり続けていることも感じている。


出歩く範囲にガソリンスタンドがなく、月に一度筆者の車で墓参りに行くとき以外は車にも乗らない母は今のガソリンがいくらか知らない。


ガソリンが下がったことも報道しろ、と思う。


って書いたら、ネットでは毎日新聞名でそのニュースを掲載していた。


大騒ぎしていたバラエティ番組はどう出る。さあ、どう出る。不安をあおるニュース以外はやりたいくないか。