1343話 呆然

よ〜く見れば、今まで出会ってきた技術や一人稽古の中で確認し、留意するようにしてきたことの集まりである。


「お初にお目にかかります」というものではない。


にもかかわらず、筆者もY田君も茫然自失の数時間を過ごした。


I藤さんもY崎さんも分かるとは思うが、お二人がお仕事に出かけられた後に、さらに幾パターンをラリラリ練習に入れてみて、その効果に呆然なのである。


あれだけがんがん動いて、息も切れない。


肩関節、肩甲骨、股関節、足裏グリップ、みるみる変わる。


でも、そういう「運動機能の変化」に呆然としているわけではない。


これまでのスポーツの価値観を、まったく無理なく気持ちよくひっくり返してしまえること。日常生活そのものが練習になること。心が変わらないとまったく上達できないこと、それらが総合的に「呆然」を呼んだのである。


う〜、としか言いようがない。