1387話
からだと頭は同じものを見ていないようです。
頭が「突くぞ!」と目の前の相手を本気で狙っている、と感じている時に、自分の手を見たらまったく突く気になっていないことに気がつきました。
拳が、相手をきちんと捉えている体感が、最初の「ロックオン」の発見でした。
頭や目は物体として捉えますが、身体は氣を捉えている面があるようです。
だから、相手に顔面を攻撃してもらう際に、こちらの身体よりも前に気を出していると、相手の方の頭と目はこちらの顔面を狙ってパンチを出そうとしているのに、拳は氣を叩くので顔よりも前で止めてしまいました。
なんてことを書くと摩訶不思議に武術の世界の話のようですが、この逆は実にありふれています。
いじめはこれの逆の構図でしょう。
いじめられる側は、実際の身体よりも、氣が後に逃げています。いじめる方の攻撃は、逃げている身体を狙っている意識です。しかし、知らずに身体の後に逃げている氣に攻撃をしていることになるので、その手前にあるいじめられる側の身体には、より強いダメージの攻撃が与えられてしまうことが予想されます。
氣を後に引っ込めるのはけっこうポピュラーなのですから、氣を前に出すというのは、十分に習得可能でしょう。
というような考え方で、土曜日の整体教室。
うううっ、しみ通ります。