1406話 だまされている

動きの話ですが。


だまされていました。


自分に。


より正しく言えば


ごまかしていました。


「身体運動の粉飾決算」と、古館一郎さんなら言うでしょう。


空手の型、ラケットやバットなどのスイング、ダンス…、などなど。


腕を後ろ手に縛られているような位置に持っていき、内面で腕の動きを感じながら、実際に自分の「芯」がどう動いているか、確かめてみたら解ります。


この程度にはやれているだろうと、思いたがっていたレベルにはまったく届いていません。


自分の視界に入ってくる際の腕の動きや、風切り音などで偽装しています。


「芯」はまったく「へたれ」な動きです。


そんな「動き」で「そこそこやれている」と思っていた私です。


じゃあ、生活や仕事、人との向き合い方ではどうなんだろう、と恐ろしいことに目が向いてしまいました。


動きはあれだけごまかしていて、そちらができているはずがありません。


動きは、腕の動きを消して胴体だけ観る(感じる・観察する)ことで、認めざるを得ないものが出てきます。


仕事や対人関係、生活では、何を消して行動してみれば、認めざるを得ない「ごまかしの自分」と出会うのか、今、探しています。