1457話 できていること

たとえば、空手の型を集団で練習している最中に、半分の人に動きを唐突に止めてもらって、残り半分の人がそれぞれの人の今の形をできるだけ正確に真似る、ということをやってみました。


すべての方が「そんなはずはない」という反応をされます。


そんなに変な格好のはずがないわ、という反応をされます。


そこで、ご本人以外の方に、その「真似した格好」が、ご本人の「実際」と、同一ではないにせよ「ほとんどそんな感じ」ということに異論がないことを証言してもらいます。


認めざるを得ないのですね。


それで「ええ〜!」「うそぉお」などというリアクションをされる。


違うと思っているのはご本人だけで、まわりの方々はみなみなその動きを目にしているのですから、驚くことはない。


すべての方がそう。



という状況の中で、受講されるみなさんにのみ、この「自分がこうやっていると思っていること」と「実際のギャップ」があり、筆者のみが「思いと実際が一致している」という可能性は、非常に少ない。


と書いている本人が「悪くても、これぐらいのずれだろう」と思っているずれを。はるかに上回るずれである可能性がきわめて高い。


なんて書いていても、それ以上にずれているでしょう。


 たぶん。


   きっと。


      間違いなく。