1524話 制限力
「そういうふうに動くのが、からだの仕組みにもっとも合っている」という方向の、真逆の方向にほんのわずかばかり負荷をかけていることで、動きが改善される。
テーピングが何故効果が出るのだろう、ということの一つの仮説がこれです。
T田くんの「声が出せない」悩みも、胸骨付近の「ここはほんとに開きたがっている」部分に、ほんのわずか締めるようにテープを貼ったらずいぶん改善しました。
おなかテーピングは、この原理で効果が出るようです。
時間のありあまる人が勉強に取りかかる気力が湧かずに悩み、クラブをやって「この時間しか勉強ができない」という人が、躊躇なくその時間で集中して両立させているというのは、そういう例でしょう。
テーピングのような「制限力」の効果を、生活改善で実用するには、どうしたらいいんだろうということを試行錯誤しています。