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世界は分けてもわからない

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)

世界は分けてもわからない (講談社現代新書)


を読む。(って、まだ半分だけど)


93ページ


DNAは全体像をしめすマップではない。実行命令が書かれたプログラムでもない。せいぜいカタログがいいところだ。


へえ、そうなの。


一つの受精卵が細胞分裂を繰り返して、一個の生命体として完成される時、細胞分裂の過程で細胞たちはどうやった各器官に分化していくのか。


94ページ


彼らは互いに自分のまわりの空気を読んでいるのである。空気を読むという比喩が突飛すぎるのであれば、交信といってもよい。


ある細胞がちょっと内臓になる気配を見せると、


「ふ〜ん。おめえは内臓にいくんか。じゃあ俺は骨に行くぜ、じゃあな、世話になったな、あばよ」


「じゃああたいは、皮膚に行くしかないわね。達者でね。」


というようなことが分裂する細胞たちの間で起こっているというのである。(会話内容は筆者の創作です。原著はもっと格調高いです)


ここから先は、今思いついたことだけれど、そういう対話・交流ができない細胞がガン細胞ってことか。


ガンの対処法というのは、ガン細胞を切除や死滅させることではなくって、話が通じるようにする、というあたりにあるかもしれない(じゃあどうするんだ、って言われても困るけど)