昨日の続き


昨日書いた「ぞろぞろと夏休みに来ても遅いぞ大学生」。


まだ何か続きを書こうとしている私がいます。何が言いたいのか、自分でもよく分からないけれども書いているうちにはっきりしてくるかも知れないので、とりあえず書き始めています。


なにゆえ俺は「遅い」と言いたくなるのか。なにゆえ「下見・視察」には「ん???」と思い「視察するヒマがあったら現場に入って働け」と思うのだろうか。会議するヒマがあったら、さっさと現場に行け!と感じるのだろうか。


黒さん、助さん、トールさん始めとする仲間たちの活動を拝見していると、誰を助けたいというのが明確になっていると感じる。この組合長率いる○○の漁師さん。一人一人の顔が見えているし、関係がつながっている。誰がどれくらい何に困っているのかを明確にして、それを突破しようとしている。


行政の配置換えがあったようで、牡鹿支所からすでにそこで活動しているボランティアに「今後牡鹿地区でのボランティア活動は、支所を通してもらわないと困る」という話があったそうだ。手つかずだった牡鹿の浜(避難所には炊き出しとかいろいろボランティアは入ってましたけど)のがれきをどけ、漁具を回収し始めてすでにもう2ヶ月以上も活動しているんですけど。


それを聞いた漁師さんは言ったらしい。


「おらたちのボランティア窓口は黒さんと助さんだ。あどは知らねえ」


そういうことだ。自分の持っているスキルやアイデアはもちろんボランティア活動前にあっていい。でもその後をどう展開させていくかは、現場で実際に困っている人と会って、話して、手伝って、感じてそこから本当の活動が始まる。


会議より先に、今目の前で困っている人の困っていることを片付ける。次に何をやるかはそれからだ。


だから事前の計画はじゃまだ。どうしても夏休みに来るならば、やっぱり先に入って活動して、本体が来る前に一度二度しっかりと困ることが必要なんじゃないか。その困っていることを本体に助けてもらうようにすればいい。


昨日書いたものをフェイスブックにアップし出したら、確かに大学で夏休み向けにボランティアセンターを設けてというような動きがいろいろとあるらしいというコメントを寄せていただいた。また、被災地に入りたいという問い合わせに、地元社会福祉協議会NPOにしっかりと情報収集しておいてとアドバイスしたとのコメントも頂いた。


では、そのボランティアセンターの係の方は、どれだけ被災地のことをご存じなんだろうか。そして社会福祉協議会の人だって、実はボランティアセンターに張り付きになって動けず、現場をあまり見れていない人だって多いのである。(さぼっているわけではない。ボランティアセンターの機能は、ボランティアのマッチングであって、どういうボランティア活動が必要かを練る部署ではない。だから社協だけじゃなく実際に活動しているNPOにもよく話を聞いてねというアドバイスになっているのだろうと思う。


それにしても、やっぱり現場に入らない計画は見当はずれになる可能性の方が遙かに大きいと思う。そして、現場を見て回ったということでもやっぱり足りない。ただ視察に来ただけの人に、誰が本当に困っていることを打ち明けるもんか。誰だって、本音をあかすのは、力になってくれそうな人、味方になってくれそうな人だけだ。


だから視察はほとんど無意味。うわっつらだけの計画につながるだけ。実際に救援に入る。そこで初めて本音が出てくる。


昨日書きたかったことは、そういうことだ。たぶん。