脳はバカ 腸はかしこい

脳はバカ、腸はかしこい

脳はバカ、腸はかしこい

人の体を元気にする丈夫にすると言っても、どの角度から見るかで何をやるかは全然変わってきます。



人は最初から人間だったわけでなく、たとえばさかなのタイプのご先祖様に機能を頂いてトカゲのようなご先祖さまが生まれ、トカゲのようなご先祖様の動きをアレンジして鳥が生まれというように進化してきました。


前の世代の生き物の動きや機能を土台にして、新しい機能をちょっと加えてマイナーチェンジを繰り返してできあがったのが人間です。



ついつい最新のものがいいように思ってしまいますが、そういうものは末端かうわべであって、複雑なことができるということは、そういう複雑なこととだけ対応できると言うことであったりします。


本当に大事なものは、当たり前すぎて忘れられていたり、表面を覆われて見えなくなっていたりするのです。


最新の電子機器を考えて見ても、もとをただせば電気というものを見つけた、通すものと通さないものを調べた、光や熱や動力に変える方法を見つけた、というあたりから順々に進歩していって行き着いたものです。


必要量の電気がないと、最新の電子機器だってただの箱や板。ゴミです。つまり死んでしまうのです。


つまり、人間を考えた時も、生物の中で人間にだけ備わった特性の能力をアップさせればいいと考えると、いびつで無理を含んだ方向に行きかねません。たまたま人間以前の時代に獲得した能力のベースがしっかりしている人はいいかもしれませんが、そうでない人にはあまり益がない方法になる可能性が大きい。


できるだけ多くの人にあてはまる方法を追求すると、進化の過程で人間以前からあったもの、それも古くからある仕組みや機能を大事にすると当たり外れがなく、重要度が高いということになります。


例えばそれを動きの面で言えば、太古の海を泳いだクラゲやなまこのシンプルな伸び縮みだけの運動が十全にできることであったり、次世代のさかなのような横波運動が、しなやかにできることということになります。


それを体操でやるとしても、意識でコントロールして見た目だけそういう動きにするというのでは身体を変える効果は少なく、意識を休ませてその動きが身体の奥から自然にわき出てくるほど、億年の歴史を持つ回路を作動させているということになります。




そういう視点に立つと藤田紘一郎先生の「脳はバカ 腸は賢い」というのは、まことに学ぶところの多い一冊です。



藤田先生によると、地球上の生命の歴史が40億年。最初の簡単な脳ができて5億年だそうです。そして脳ができるはるか前、生物に最初にそなわった臓器は脳でなく心臓でなく腸だったのです。


そして、神経細胞の過密地帯は別に脳の専売特許ではなく、腸という臓器にも同じぐらいに多量な神経細胞が密集しているのです。つまり、脳を持つ前の生き物たちは腸で考えていたということなのです。


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たらふく食べて、セックスして、野に出て運動して、おしゃべりして…、これで脳の報酬系は満足してしまいます。このように脳はうわべだけの満足ばかり求め、意志薄弱でうぬぼれも強いのです。常に真実をねじ曲げ、偏見まみれなのです。
ところが腸は反対に意志が強固です。だましたり、だまされたり、勘違いなどしません。なぜなのでしょう(カバー折り返しより引用)

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私は最近、脳内幸せ物質であるセレトニンやドーパミンが腸で合成され、その前駆体が腸内細菌によって脳内に運ばれていることを報告しました。腸内細菌がバランスよく多量に存在しないと、私たちは幸せな気分になれません。「幸せ」を作っているのは腸だったのです。
 脳こそがすべてをつかさどっている指令塔で、その他の臓器は脳の指令のもと下働きをするだけだと思われていたのは大間違いだったのです。常に暴走しようとするバカな脳と違って、腸はいつも身体全体のことを考えてくれます
(同書 3ページより引用)

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 実はこの「脳はバカ」本は、11月頃に進化体操に参加されたKさんという気功をしているという男性におすすめいただいていました。
 kさんは、進化体操の体験を大変有意義であったことを述べられた上で、この本を参考にしたらどうかと言われたのですが、その時は私にはヒットしなかったのです。
 今年になって「体中にある進化対応ポイントの発見」と「進化対応運動をしながら調整する」という二つの発見で、「長年抱えてきた奥深いこわばり、首肩腰腕足」の改善にめどがたちました。
 そのタイミングで「脳バカ本」の新聞広告を見て、すぐに注文しました。
 
 
 新大阪健康道場、ただいま肩首背腰手足、信じられないぐらい楽な人が増殖中です。これはとうぶん続きます。そして半年ほど研究して後、夏場ごろからは本格的に「腹」の時代に入るかなと予想しています。楽しみです。


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