【睡眠学習による「いいボランティアセンター」蔓延計画】 その1

[災害復興支援・防災]


今筆者は、二日間の近江高島での活動を終えての帰路の新快速播州赤穂行の車中である。そして、ここでは高島市災害ボランティアセンターに対して好意的な記事を書こうとしているのである。


といってもたかだか二日間だけの活動なので、的を外したたわごとを言っているかもしれない。その場合は遠慮なくご教授ご指摘いただければと思う。


南鴨サテライトを担当されていた吉田さんは、実は一昨年の那智勝浦のボランティアセンターにも長期派遣されていた方であった。ということでトムもトールも私もどうやら記憶にある「見かけたことのある」人間だったようだ。とっさに和歌山県民を勝手に代表してお礼のご挨拶をし、すでに数日一緒に活動をしたかのような垣根の低いスタートであった。


なんて話をかき出すとだらだらと長くなりそう。何が良かったというのを端的に書くかな。


端的に言えば、被災者に近いということに尽きる。さっさとサテライト(現場に近接したところにつくるボラセン出張所)を立てているのも合理的。サテライトを立てるぐらい当たり前でしょうと思われるかもしれないが、大半の人がいいと思われることが実現せず、大半の人がおかしいと感じることがまかり通る世の中だから、衆目が必要性を感じても最後まで動かないところも最近あったのを聞いたばかり。


地区担当のサテライト吉田さんはもともとの地域担当の社協の職員というようなお立場であったようですが、地域のすべてのお宅の被害状況ならびにボランティア派遣ニーズと進行状況を把握されている。(被害が徒歩圏内のごく狭い地域に集中したということも幸いした)


だからボランティアが予想以上に多く来てもなんとか対応できる。少なければ優先度の高いところを選択できる。当たり前のようだけれど、そうなっていないところはいくらでもあった。ちなみに、高島が災害慣れしているから対応がいいわけではない。地元の方に聞いたらおよそ60年ぶりの洪水らしい。


被災者から上がったニーズと希望人数に受付番号を振って、来所したボランティアを順番に割り振るというだけならだれでもできる。そんな機械的なことをやっても事態は改善されない。片付けは進まない。


年配の方だけの世帯など、「ボランティアセンターに連絡してニーズを出す」なんて行為や情報と縁遠い。頼みたいのはやまやまだけど遠慮されたりする。


さらに被害の深刻なところは、新聞も来ない、テレビは水没した、携帯はつながらなくなって、ボランティアセンターが立ったということすら知らないというような状況は珍しくない。めったにおこらないような深刻な被害が出たようなの時にボラセンが立つのだから。


ニーズで申告する派遣希望人数だって、客観的な基準がないから、多すぎる人数を頼む人もあるし、遠慮して人数を控えめに出す人もある。深刻で緊急のニーズも、それぐらいは自分でやりなはれというニーズもある。


そうすると、現場を歩いて被害状況を拾わないニーズ表なんてものは、被害の実態を表さない紙切れになる。現場を見ないで運営をしているところも残念ながらある。特に上の立場の人が数か月たってから初めて現場に入ったというような信じられない話もある。片付いた後を見てどうするんだろう。


高島市・南鴨サテライトはかなり被災者よりのスタンスだったので、運営慣れしているトムやトールや団長とはきわめて相性がよく、彼らをどんどん使って、現場を片付けていった。邪魔になる存在だったら排除すればいいのだけれど、実際には役に立つのだから自然にどんどん現場仕切りの仕事をまかせ、まかされた方もやりやすく現場ははかどったと思う。


この高島市災害ボランティアセンター、特に南鴨サテライトのようなボラセンであれば、いろいろな技能ボランティアとしても非常にそのスキルを振るいやすい。結果として片付けが早く進み、ボランティアが気持ちよく腕が振るえ、住民の方の笑顔が増えるボラセンが増えてほしい。


トムやトールや団長はボラセンの方々と協働して非常にいい仕事をしているのである。私も私にできることを発展させて、よりよい仕事になるようにしなければ、彼らに遠く置いて行かれる。よし。


それが【睡眠学習による「いいボランティアセンター」蔓延計画 その1】である。

続く


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