【睡眠学習による「いいボランティアセンター」蔓延計画】 その2

[災害復興支援・防災]


【 睡眠学習による「いいボランティアセンター」蔓延計画 その2】昨日の続きである。



私はボランティアセンターのスタッフのみなさんに、被災者や被災家屋そのほかの情報をできるだけ大量に正確につかんでほしいと願っている。さらにその情報も常に更新されており、その最新情報・現在の状況に、具体的にできる対応をしていく、ということをやってほしいと願っている。さらにその動きに混ぜてもらって、それぞれの過去の経験やスキルに応じて、対応できることを手分けして対応していく、という形でやらせてもらえればと思っている。


現場に入ることが「前提になっていない」ボランティアセンター運営マニュアルというのがあるのである。そのマニュアルの「情報収集」の欄には「電話、ファックス、メール、口コミ」と書いてあった。不幸にしてそういうマニュアルに基づいた動きを事前準備していると、まじめにやるほと実態とかけ離れてしまう。スタッフの方々も住民の方々もまったく報われない。


そうでない方向に進むことを望む。であれば、その方向に向かってできることをせねばなるまい。


高島市の市役所職員および今回のボランティアセンタースタッフの社会福祉協議会関係者は、現場に入って、現場の状況を解決しようと尽力する人が多かった。とても活動しやすかった。ロスが少なく、したがってたぶんトラブルが少なかったと予想される。すると、その分片付けが進んだはずだ。


現場の一戸ずつを確認作業を終えた市の職員同士の密な情報共有の場面も目の前で行われていた。こういう行政の対応やこういうボラセンが増えるとうれしい。


現場に入って、現場で考え、現場の問題を解決しようとする。そのためにマニュアル通りにこだわらず、使える資源はスタッフでもボランティアでもどんどん使う。こういうボラセンがいい。


この現場主義での運営をするということが実は残念なことに一般的ではない。いくつかの災害現場で活動してきた私や仲間の感想などを突き合わせても、今回の高島市はとても評価されるものである。ではそのことを高島市のスタッフのみなさんに知ってもらい、自覚してもらうということが、そういう「現場主義のボランティアセンター」が増えていくためにできる第一歩だ。


「活発化している長所を自覚すると、その長所はさらに活発に伸長する」というのは、ここ数年さんざん実験を繰り返した進化体操研究の中で明確になった人間の生理的反射現象である。発展中の長所も無自覚だと通りすぎるが、きちんと自覚するとますますその動きは加速度的に伸長していく。


そうやって自覚していただければ、発展的にほかにつながっていく可能性が高まる。そこで、ボラセン本部スタッフのみなさんに整体をする際に実行。


整体を受けてもらいながら、ここの現場主義でマニュアル主義でない部分、いいと感じる、やりやすいと感じることを感想としてお話する。


被災後一週間。疲労もいい加減ピークかもしれない。そこに腕によりをかけた「とろける整体」をかけられるのである。お話もそこそこにとろとろのくにゃくにゃで、半ば無意識状態、瞑想状態になる。その状態で耳元で


「現場を歩く、現場を歩く、現場を歩く、現場を見て回る、現場、現場、現場、現場・・・・」


「地域の方のなまの声を拾う、生の声を拾う、生の声、生の声、生の声、生、生、なま、なま、なま・・・・・・・・」


とささやくのである。声に出しにくければ念に乗せるのである。整体する手からも「現場波動」「生の声波動」を送り込むのである。なかば催眠状態で「現場主義の徹底」を潜在意識に注ぎ込まれたスタッフのみなさんは、明日からはますます現場中心、脱・「意味のないマニュアル遵守」に拍車がかかるであろうと予想する。


マニュアル改定のおりには、その表紙に


「マニュアルを開くなら、現場に急行し、現地にて開くべし。その災害をまなこに焼き付け、肌身に感じてのち開くべし。その見聞きしものに応じて、使える中身は使い、無駄なもの足手まといなものは不採用とすることを認むべし」


といつのまにか墨痕鮮やかに書き記されてるであろうと予想する。


そして、近隣自治社協は、マニュアル改定の際には、被災した経験が最新である高島市の改訂版マニュアルを参考に丸写しをし、結果として「現場主義」「使えるボランティアは、どんどん協働してもらいましょう作戦全面採用」のマニュアルが全国標準になると予想する。


熱望する。


最後ちょっと表現は砕けすぎたかもしれませんが、本音です。


今なお現場で奮闘される各地区ボラセンのスタッフおよび参加のみなさまのご健闘を祈ります。行けそうならまた行きます。


と、ここまで書いたところで、「ニーズの拾いすぎかもしれませんね、本来ボランティアのお手伝いする範囲を超えて応えようとして、道具不足などの問題が生じているようにも思えます」との情報を読みました。


それはそれで大事なことです。なんでもかんでもボランティア任せというのは違うと思います。


ただ私自身はそういう指摘が出ることを喜んでおります。ニーズ拾わず、取り残されたところをたくさん知っているのにボラセン終了宣言が大きく報道され、ボランティア激減、どうすんねんこのあと、という状況を見るよりもずっとずっといいのです。


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