今週読んだ本

[ 読書 ]


神様のカルテ

神様のカルテ


神様のカルテ (2)

神様のカルテ (2)


神様のカルテ 3

神様のカルテ 3


三冊とも初読

夏川草介さん。初めて読んだ。いいなー。いいなー。


地方病院勤務の古めかしい言葉をしゃべる、まわりに変人扱いされている内科医が主人公です。勤務医ですが、救急対応を行っている病院なのでろくに自宅へも帰れない過酷な毎日です。


淡々としています。奇跡の手術でどんでん返しとかありません。助かりそうな人は助かり、助からなさそうな人は助かりません。


図書館で借りた本ですが、即「文庫本を読み返し用に購入」ということが、家内との間で決定しました。


一流のホテルが産地偽装するような昨今、その対極にいる人たちを描いた本ですね。嘘をついても儲かればいい、ばれなければいいとずるずると虚飾の世界に陥っていく世相があたりまえ。


しかしそんな今の日本でも、きっとこの本の中に書かれているのにきわめて近い現実のお医者さんや看護師さんがおられて、理想に向かって地を這うような毎日をすごされてるのだろうなあと想像した。


でも現実の医療現場は医療ドラマのように奇跡の腕前を持つ奇跡の医師が奇跡を起こしていく、めでたしめでたし、という世界ではなく、睡眠不足と過労と家族へのしわ寄せで疲弊していく毎日。なのに読後感はとても澄み切っているのですよ。


ただ出てくる女性がちょっとでき過ぎだなと家内が言ってました。はい、ほんとです。でき過ぎです。いいんです。小説ですから。

読み返すか→読み返す

いつごろか→半年以内だろうなー


とり残されて (文春文庫)

とり残されて (文春文庫)

たぶん三回目か4回目

東京下町殺人暮色 (光文社文庫)

東京下町殺人暮色 (光文社文庫)

たぶん三回目か四回目


神様のカルテがでかいので、二冊をいっぺんに持ち歩くとかばんがぱんぱん。なので「こまった時には宮部みゆき」で、はずれがないので、とりあえずぱっとつかんでカバンの中へ入れた宮部文庫でした。