微生物複合発酵による放射線症低下のことで

[エネルギー環境・未来]

以前に「微生物で放射線量を下げる結果が出ている」という情報を複数見かけたので興味をもって追いかけていますという記事を書きました。


それは「自然農法」の畑だったり、奇跡のリンゴの木村農法の畑だったり。それはすばらしい話ですが、しかし、汚染された福島の地の解決策にはなりません。


そういう中で高嶋開発工学研究所というところが、畑や牧草地や水田。依頼のあったところで積極的に実験的に除染を行い、線量低下のデータも積極的に公開していることが分かりました。


被験者の農家の方の住所までついているような結果の記事もありました。主宰者の高嶋先生が本を出されているので、読んでみました。一部「それは説明としては十分ではない」と思う部分はありましたし、活動内容の裏をとっていくと「ちょっとよく書き過ぎ」という部分もありました。が全体としては妄想を書いている本ではなく、実際に実行してきたことを紹介している本でした。


そして、微生物の力を借りることで、現代社会の抱えているさまざまな環境やエネルギーの問題を、違った角度で改善していけるだろうという思いも持てる内容でした。


その後の取り組みは続き、昨今では実験中の土地にインチキをやりようがないということを証明するために、24時間カメラを据えて、インターネットで公開する、公的に認められた分析機関に分析を出すなど「ちゃんと結果が出ているのです」ということを繰り返し懸命にアピールされています。


結果が出ていれば、国や自治体が飛びついてもよさそうなものですが、繰り返しアピールし、繰り返し必要書類なども提出しているようですが、前には進んでいないのが現状のようです。国や自治体というのは新しいものに対してはなかなか腰が上がらない。いい面もあるとは思いますが、この場合は歯がゆい感じです。


この9月から、さらに厳密な大がかりな実験に入り、先日その結果を福島県庁で記者会見していました。その記者発表用のデータも入手しました。私は科学に対してはうといのですが、効果が出ているのか出ていないのか、という線で言えば効果は出ているということは言えるものになっていると思います。


12月の4日には、その実験結果を受けてのシンポジウムが福島の郡山で行われますので、実際に行って話を聞いてくる予定です。関係者の方ともできるだけ直接お話しさせてもらい、自分としての感触を確かめてきたいと思っています。


私がかなり「いい」と思っているのは、どれもこれも伝聞情報で、自分で実際に確かめたものではありません。なので、今の段階でも「これは素晴らしいのでみんなで応援しよう」という呼びかけには至りません。だから、本当に間違いないかどうか徐々にステップを踏んでいるところです。


東北の被災地支援に行きましたが、(最近は行けていませんが)福島のことは避けていました。というか放射能のことに関しては、できることがないのです。科学的にはまゆつば扱いされているらしい微生物による除染です。今の科学の常識では一笑に付されるものなのかもしれませんが、事実線量を下げることができればものすごく素晴らしいことだと思うのです。これが本当だったら、それを応援していくということでやっと自分ができることが出てきたかもしれないと思っているのです。


科学的にはそんなことができるはずがない、とい見方に対しては、すくなくとも私の専門の「からだ」の分野では、「常識になっているけれども効果が出ない、逆に体を痛める、見方が偏っている」と感じるようなことはざらにあります。まったく科学的ではないけれども、何回も再現できる不思議な現象など私でもできることがあります。だから、私は「科学的にはそんなことできるはずがない」という論にはあまり信用がおけないのです。


とにかく、これからの日本を考える時に、この放射能の問題を何とかするということが最も重要なのに解決策がない。だから、確かめに行ってきます。もしも現状では不完全なものだったとしても、効果があるものならば、衆知を集めて、よりよい方法に高めていければと思います。もしくは現状実験されている土壌の汚染だけでなく、汚染水や原発建屋の線量低下をさせて作業を早めるなど、そういうことにさっさとつながってくれないかと思っています。


ということで吉村さんの「フィリピン支援活動報告会」の翌日に郡山に行ってきます。せっかく東北まで足を延ばすので、もう一足伸ばして2年4か月ぶりに石巻にも一日だけでも行ってこようと思います。二日間休講します。ご理解願います。