12日の「災害シミュレーション BON」

防災おやじネットワークで、シミュレーションをした。講師はこのたび防災士の資格を取った中島武ちゃん。


8月の中旬、巨大地震+50分後津波+夜中12時前+大雨+少し高台の避難所までは徒歩10分(ここは津波は安全)を想定。


わー、ゆれたー!


家具散乱、停電、真っ暗。とりあえずわが家は倒壊や大破は免れた。周辺の家はわからない。外を見ても非常用のバッテリーが作動する「非常口」などの灯り以外はほぼ全滅。だから屋外には自動車のライトと非常口の常時程度の灯りは見えるだけ。我が家の中は真っ暗。外は大雨の音。


当然テレビ見られない。携帯つながらないし、ワンセグも見られない。ネットもつながらない(ネットは大丈夫でしょ、災害時はネットでしょ、なんていうしたり顔の無責任な危機感と根拠の薄い思いこみの発言にまどわされてはいけない。想定は最悪にすべし)


整理すると、ある瞬間、灯りとあらゆる外部からの情報が消えた乱雑な空間(散乱した家具に)に放り出されるということ。南海トラフなら津波が来るのはほぼ確実だけど、直下型地震なら津波に対する非難は不要。その判断する情報がそもそもない、ということが分かった。


同居の家族の無事を確認して同じ場所に集まる。4人。コップが割れたり、棚からものが落ちたりしているとして完了まで5分から10分。設定からするとあと40数分後には津波が来るのだけれど、実際は一切情報を得る手段がないので、津波警報が出ているかどうかさえからない。


ちゃんとした備えをしていないと、ここでもうゲームオーバーです。何か道具がないとどうしようもない。根拠なく倒壊家屋で道がふさがっているかもしれない大雨の屋外に出て避難所の学校に行くか、ただ家の中で津波におびえながら夜が明けるのを待つかです。シミュレーションしてみて、わかりました。それぐらいしかできません。決めておき、用意をしておかないと何もできません。ただただ大事な時間が過ぎてしまいます。


ということで、まずここで枕元、もしくは暗くても絶対に取りに行けるところにラジオがなければいけない、絶対に必要、ということが判明。さらに家族集合とかそのあとの動きを考えると、枕元に懐中電灯がないとその後の対処に絶望的に時間がかかってしまう可能性があることが判明。


はいラジオとライトは常備していたと仮定。そしたら紀伊半島沖のマグネチュード9.0、南海トラフの巨大地震で、大津波警報が発令されていて、沿岸地域には避難指示が出ていることが判明、、、したとする。


さて非難か、ということになったらトッピーさんも武ちゃんも異口同音に


「警報が出ていること、津波が出ていることを近所に言うて回るわな、きっと」


ということで、願わくば玄関先あたりに雨合羽が必要。さらに武ちゃんはつねに携帯しているけれどもメガホンも必要。


でご近所前後左右数件のエリアには「●メートルの大津波警報でてますよー、避難指示でてますよー」と叫ぶ。ここでもご近所のどれぐらいの範囲まで声をかけて回るか、非難までの時間は限られているし。


ふだんから非常用に用意してあるものを持ち出そうとすると、リュックサックは必須。食料などは「使いながら備蓄」がいいと思っていたけれど、とっさに持ち出すものはまとめておかないと、どうしようもないということも判明。


さらに地震で家屋や電柱の倒壊とか道路の陥没や亀裂などがあることを考えると、車はどうか。地震と同時にすぐに出れば徒歩10分の避難所までは渋滞にはならないし、雨の中でも濡れないし、ガソリンの予備も積んであるし、ある程度の防災用品も積んであるし、追加でも積める。でも積んではみたもの、道路が陥没していたり、早くも渋滞していたりすると立ち往生するだけ。


近所に呼びかけて回る際に、家族に持ち出し品をまとめておいてもらうように依頼。

ここで武ちゃん想定は過酷なものに。


近所の倒壊した家屋の下から「助けてー」の声が聞こえた。さあどうする。

さて、こういう状況を想定すると、懐中電灯は家族の人数分必要だということが判明。さらにものを探したり運んだりすることを考えると、懐中電灯ではなくヘッドランプ型っであることが重要だと判明。


さらに、避難所に出発するに際して、ペットを置いていけるか、置いていけないならゲージが必要ということに(わが家にはない…)


で、必需品緊急品を持ち出し、避難所でもただ真っ暗な中でただ時間が過ぎるのを待つにしないためにも、ある程度の食料や備品の持ち出しはいる。するとペットも含めてかなりの分量になるのでリヤカーがいるーということになりました。


トッピーさんは、津波は心配ない地域ですが、もしそういう地域なら要介護のご両親がおられるので、さらに状況はシビアになり、備えをして自宅待機の方が適切だろうと思われる状況でした。


このあとの想定として

●学校に着いたけれど、校門はしまっているどうするか。
●中に入ったけれど、校舎も体育館も鍵が閉まっているどうするか。
●体育館に500人、さてどう動くか
などなどの「過酷な(でもある意味、それぐらいの厳しさは当たり前だと考えられる)想定が突きつけられます。


読者のみなさんも、本当にたった今、大きな揺れが来て電気が消えて、あらゆる通信が途絶えたと考えて、本当に逃げられるのかシミュレーションしてみて下さい。おっそろしいですよ。少々準備していてもダメですね。かなり考えて準備しないと使い物になりません。


この日はさらに避難した学校に見立てた学校内の校舎や施設の配置図に、受付、寝る場所、救援物資置場、更衣室、授乳室、介護室、本部、面会室などなどを配置していく特訓も用意されていました。武ちゃんが防災士の講習で学んだことだそうです。



【後日】

4日後の今日、仕事がお休みだったので、ホームセンターへ行き、家族と実家の分のヘッドライトとランタン。近所に呼びかけたり、避難所で使う用のメガホンなどを買ってきました。電気製品が増えたので電池のパックも買い足しました。リヤカーは8000円台であったのですが、折り畳みでないので置き場所に困るので見送り。タイヤはノーパンクが必要でしょうね。