受験指南書を仕事術ガイドとして読む

少々の故があって大学の受験勉強の指南書を読んでいる53歳の筆者である。


改訂版 E判定からの大逆転勉強法 (高校学参)

改訂版 E判定からの大逆転勉強法 (高校学参)


まだ詳しい事は書けないけれども、(ずっと書かない可能性もあるけど)実際問題受験勉強というものはどういうものなのか、ということを調べる必要があって購入した。自分には縁がない大学受験なのだけれども、二回三回と読み返すうちにどんどん面白くなっている。


春からの展開の一環として参考資料程度だったのが、そのまま春の企画の骨子を考えるための重要参考書となり、秋ないし来年あたりまでじっくり温めている企画にもぐいぐい影響を与え始めている中年男性にとっての「大学受験指南書」である。


受験勉強というのは何か?


目的に応じた準備をするということである。相手(志望校)が求めてくるものを予測して対応する能力を養っておく、と言うことである。本番当日に実力がもっとも発揮できるような状態に持っていくための時間の過ごし方をし、トレーニングをするということである。


そうとらえると、あらゆる仕事にも使える機会はぞんぶんにありそうである。こんないいもの、その値打ちもわからない18歳の若僧に独占させるべきではない。


なんとなく「仕事はシビアじゃ」なんてうぬぼれていたけれども、受験勉強に比べればマイペースでのんびりしているにすぎないな、と感じる読後感。(事業に失敗したら首をくくるなんてシビアな面はもちろありますが、日々の時間の過ごし方のような意味でのんびり)


もちろん「数学脳をつくるには?」とか「英語を制するものは受験を制する」というような内容そのものは今の仕事にはほぼ関係ない。


ただし、その「英語」とか「生物脳」とか「古文センス」というような主語を、「椎骨」とか「整体の基本パターン」とか「身体状態の観察のセンスを養うには」というように読み替えて、もう本当に面白い。さらにいろいろと読み替えまくりである。


この本によると「実力アップの秘訣は難解な参考書の読破にはなく、薄っぺらく簡単な参考書・問題集・単語集などの徹底的な反復、完全なマスターにある」という。イメージ的には至極納得。では整体の「薄っぺらい参考書」に当たるものは何か。「基本的な単語、熟語」に当たるものは何か。


受験当日というゴールを、日程的なゴールがない毎日の仕事の中ではどう置き換えて設定するか。あー、楽しい。


ビジネス書、自己啓発書など「仕事の仕方を書いた本」で仕事の仕方を勉強するのもよかろうけれども、大学に入学するためだけに書かれた本で仕事を勉強する方が「じゃあ自分の場合はどうするか」という具体策をいやでも考えないといけないから、かえって脳みそが使われている気がする。


という漠然とした受験指南書の参考書適使い方以外にも、もうちょっと直接的な使い方も近々する予定である。いかに使われたかは、秋か来春の発表になろうかと思う。お楽しみに。