症状に協力するという考え方

先日、東京で毎月一回の「進化体操ととろける整体講座」に欠かさず来られている方からメールがありました。



「おはようございます。Hです。
先日の咳は治まりました。

その時の体験談です。

普通に呼吸すると咳が出て、クラゲ体操の身体(※の質感と動き)にすると出ないのです。
座っていたり、仰向けで寝ている時も。同じ呼吸なのに…
最小限か全身を使うかの違いでしょうか。

無理無く全身を使って楽なのは助かりました。」
※( )は筆者が補足

というメールを頂きました。



咳というものを「治さないといけないもの」「消さないといけない異常」と見るかどうかで対処が変わります。


咳そのものを「体を体が平常に戻すための働き」と見る見方が整体にはあります。

咳を「異常だ」と見れば「咳止めを飲む」になります。症状は消さなければならないことになりますから。
咳を「体を平常に戻すための働き」と見ると、協力すればいいということになります。そのためには咳の目的を探る必要があります。

咳の目的は、胸部のうっ血を散らすことになると見て大筋間違いはないでしょう。シンプルに考えればいいのです。冷えて固まって流れが悪いのと、温まって弾力があって流れがいいのと、どちらが病気になりやすく、治りやすいかと考えればいいのです。


すると、せっせ咳を出すことで、背中や胸、肺・呼吸器周辺の硬直をゆるめて、弾力を回復させ、流れを良くして回復に向かおうとしている景色も目に入ります。

咳の記憶をたどると、胸にぱーんと響くような咳は出していて気持ちよさがあり、のどだけにとどまる咳は「空咳」などと言われて、いつまでたってもおさまらない。出したい咳が出ないから、なりたい状態に回復せず、いつまでも出てしまうというストーリーが見えてきます。


だから、整体的には咳の働きに協力するというのが手当てになります。

肩胛骨の間(胸の裏側になります、肺の後側にもなります)から首の付け根をゆるめるとか、鎖骨窩(さこつか=さくつの上のくぼみ)を蒸しタオルで温めるなどが伝わっています。

メールの方は、くらげ体操というもっともシンプルな弾力を引き出しながら呼吸をしたのですから、咳を使って生命がやりたがっていたことをくらげ体操という運動で代行したと言えるでしょうね。だから咳の出番がなかった。
くらげ体操呼吸法をしたら咳がおさまったという背景には、そういう状況があるのではないかと思うのです。

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進化体操/PM速読/とろける整体
6月〜7月予定
http://ameblo.jp/sinkataisou/entry-12040928579.html

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