女子大でにこにこマッサージをやった時 2

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 日常淡々日記度    ★ 
 お気楽エッセイ度   ★★ 
 ひたむきに伝えたい度 ★★
 筆者自身の心覚え度  ★  

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それで、その授業の時には、そのまま崩壊状態で進めるのはいやだったので、挙手してもらって、肩首に疲労感があるか、足腰に疲労感があるかを尋ねましたら、圧倒的に首肩が多い。そこで調整場所を足から肩に切り替えて、肩のにこにこマッサージをしながら、強さやテンポや速さなどを尋ねながら、あるいは希望するマッサージの感じを伝えながら行なう、という方法に変えました。するとお互いのコミュニケーションも取りやすくなって、ほどなく崩壊状態はおさまり、なごやかな気持ちよさのある「いつもどおりのにこにこマッサージ」の風景になっていったのでした。

本当に、その時に、「この女性たちは、自然な触れ合いという体験がないんだな」という実感を私も持ったのですね。同性同士にもかかわらず、それくらい触れ合うという行為に、体がびっくりしていたのを感じたのです。

それで後日、その時の反応に、思ったのです。20前後の娘さんです。参加者全員が男性と口をきいたこともなければ、手を握ったこともない、という人ばかりだ、という感じではないので、そこそこの割合で男性経験などあるように思うのですね。別に非難しているとかそういうことではなく、昨今の世相をそのまま生きていたら、半分やそこらは性行為はやっているでしょう。

それで「片方で行くところまで行っておいて、足をマッサージするのにこの反応は何やねん」と思ったりもしたのでした。だから三砂さんのいう

『日本にはちょっと抱きしめるという習慣がない、だから「抱きしめるからには最後までいかなければいけない。そうしないなら、何もしてはいけない」というような背景があって…』

を読んだ時に「ほんまに、そのとおりやなあ」としごく納得したのでした。

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