272話 こりもこったり20年 1

今日の午後は定例のホロンPBIオフィス2階のじゅうたんスペースでの「ニコニコマッサージ」講座だった。

その前は道場で操法(整体)だった。前の日曜日からいったい何がどう変わったからか分からないのだけれど、個人操法をしていると、受けている方から自然に快気法(自然な伸び運動)が出て来くるようになった。こちらがあれこれやらなくても、受けている方が自分で自然に勝手に動いて必要な調整をしてくれるのだから、それを補助しているこちらとしても楽な上に効果の出るのが早く(という受け手の声がある)受けている人はとびっきり気持ちがいいし、無理な矯正は絶対に起こらないし、こちらとしては勉強にもなるし、研究は進むし、などいいことづくめである。

しかし、こちらが設計していないので、いつ終るかが分からないというのが欠点である。長くなる人は多いが、普段よりも短い人は少ない。

今日のお昼には役者の卵で女子大生のあや嬢が受けにこられた。あやちゃんは(…と、「ちゃん」づけで呼ぶほど親しくはないが、表現の流れでそうすることにする)高校生のころから調子が悪いという。病院に行っても何も変わらないし、悪いところもないとい言われ、でもやっぱり調子は悪い。

難しいことは省くが、要するにまともに息をしていない。非常に呼吸の浅い状態が日常になっているようなのである。快気法で動いているうちに、どんどんと息が入ってくるようになった。終ったあとで「こんな深い呼吸は久しぶりだわ」と言っていた。

今のからだの状態が高校生からずっと続いていたとなると、3年や4年は呼吸困難なままで生活していたということになる。まことに辛いことだったかと思う。しかしが、30分ほど伸びやあくび(のようなこと)をしているだけで取れるとなると、彼女のその呼吸困難の苦しい日々は何だったんだということになる。私の青春を返せ!ということになるかもしれない。

私としては「ご縁があって良かったね」と言うしかない。これから明るい青春をご堪能下さい。と言っても、行きつ戻りつしながら丈夫になっていくようなものなので、油断しないで続けてね、とも付け加えたい。