339話 気分がいい

前回、気分がいい、と言う話の真相を書かなかった。実は本当は書いていたのである。電車持ち込みの小さなパソコンで。ところが、そのパソコンが突然インターネットにつながらなくなった。自宅の据え置きのパソコンにぱこぱこと写すのも手間なので「続きはなし!」にしてしまったけれど、今日突然何の前触れもなく直ったので、ここにご披露することにする。

それにしても今日は気分がいい。

特急の前に座っていた方は、短髪に鋭い目つき。浅黒く日焼けした顔。ちょっと怖そうなおじさんであった。(筆者もおじさんだが)

電車が出発するなり、そのおじさんがきっと振り向いた。目が合った。関西人なら分かる表現をするなら「メンチを切ってきた」。一触即発、有事勃発前夜の緊張感が特急サザンの3号車に走った。そして彼は口を開いた。

「背もたれ、倒してもよろしおまっか?」

メンチは、単におじさんの隣の人のたばこの煙が煙たかっただけのようだった。すこぶるいいおじさんだった。座席を倒す時のちょっと一言。あるは後部座席への会釈。これだけで、こんなにいい気持ちになるのである。

泉佐野から隣に乗り込んだおじさんは、

「ビール飲ませてもらってもよろしか」

と一声かけて、キリンラガーの缶をプシュッと開けた。ビールを飲むのに断ることも別にないのだけれど、ようするに「私という存在を認めている」という意思表明が心地よいのである。

それ以外にも、地下鉄の中で小学生の女の子とお母さんの二人連れが、年輩の女性にぱっと席をゆずった光景を目にした。これも気持ちよかった。

心地よいと言えば、今日は「快の学校」の復習会である。快気法の指導者を目指す人たち集まってね、というコースの錬成の会である。今日の出席はちょっと少ないようだが、もったいないのでぜひぜひ多数していただきたいと思うのである。

しかし、京都のM本さんからは、先日の講座の感想付きで「仕事山積みにつき、参加できません」の連絡が送られてきたし、最近自宅で手当法を始めたY子さんからも「クライアントアリ、参加不可ナリ、残念ナリ」の連絡があった。「行けない」というあいさつもまた「行きたかったのに」の意志表示となる。ということでこれもまた筆者を心地よくさせるのである。

快気法とニコニコマッサージは、21世紀の体育として自信を持って世に問えるだけのものがあると思っている。


ちなみに、ニコニコは14日にホロンPBIさん主催で夜の7時から9時から一般向け講習会を行います(会場は大阪道場)。24日には道場で一日講習会もやります。興味のある方はホームページ経由でメールお問い合わせ下さい。