373話 捻れる秋祭り (だんじり4)

そして、ギャラリーの多い、難度の高い曲り角に到着し、陣形を整え、指揮命令系統を確認し、20代、10代、短髪のあんちゃん、茶髪編み込みのおねえちゃんが捻りはちまき絞めなおし、目が血走り、気合い充電が完了したころ合いを見計らって、鉦(カネ)と太鼓のリズムがアップテンポなものへと変わる。

迫力は別にすれば、リズムそのものは「阿波踊り」的リズムとなる。カンツォーネがサンバになる(これもまた音楽的知識皆無のまま、無責任にフィーリングで書いているので、何となく理解していただきたい)

大きな「うず」が、その外周ではゆっくりと回っているのが、中心に近づくほど急速に回転を速める。この

エネルギーがぐぐぐぐっと高まって密度を増し、爆発に向かうという流れを「そーりゃ」のリズムアップに感じる。そしてそのエネルギーを高めていく様は、まさに「捻れエネルギー」のイメージである。

比較動体学的「季節祭り学」の検証は続く。

祇園祭が「町衆」「だんな」が取り仕切って運営している、というイメージに対して、だんじりの中核は市内各地の「町内」の「青年団」である。その「青年団」世代のリーダー、実行部隊責任者を「若頭」と呼ぶ。

若頭!!「わ・か・が・し・ら」

実話系週刊誌を愛読される読者と、当ブログの愛読者とはあまりかぶるような気がしないので、蛇足かもしれないが解説しておこう。