374話 川原を離れて何千里?悲劇のアリ
今日は「快の学校」。
腰椎対応の仰臥位での快気法を実習。からだの「要」がフルに整いすこぶる快調。
終了後に都合のつく人たち一ダースほどの人数で、淀川の川原にお月見へと向かう。
道場のあるビルの地階の居酒屋の店員が、ビル前の道路でせっせと呼び込みをしている。ビジネス街の祝日の夜はヒマなんだそうだ。
お月見発起人のY子さんが、「淀川の川原まで出前するならば、注文してやってもいいわよ」と脅迫すると、なんと二つ返事でOK。
ただの川原と公園の中間ぐらいの中途半端に整備された川原で、出前の居酒屋かんたんおつまみ料理をばりばりと食しつつ、東の空より登る月をしみじみと見る。
東どなりのグループがなぜか五分ぐらいの間隔で思い出したように上げる打ち上げ花火を見ながら、しみじみと月を見る。
草に寝転びながら月を見る。
見れども見れども、特に何の芸をすることもない秋の月。これだけ観られれば、関西人の場合、何か受けることのひとつぐらい条件反射でやってしまうものだが、どうやら月は関西出身ではないようである。
帰路、難波駅でむずがゆさに腕を見るとアリんこが一匹。条件反射で「ふっ」と息で飛ばしてしまった。これは草に寝転んだ時に筆者にくっつき、そのまま地下鉄でなんばまで同行したものとみえる。
勝手についてきたアリが悪いのであるが、彼のこれからが気になる。アリもハトのように本能で巣に戻れるのだろうか。それともホームレスになってしまうのだろうか。群れを離れるとどうやって生きていっていいか分からなくなってしまったりするのだろうか。
グッドラック。
(だんじりの続きは次回に)