474話 バッテリー 1
パソコンを選ぶ時に、できればバッテリーが大きいか、あるいは別付けでもっと大容量長時間のものが取り付けられるものが欲しかったのだけれども、時間と予算の関係で今の機種になった。
12月に購入して約半年。
ほぼ連日バッテリーで使用しているが、2割〜3割は使用できる時間が減ってきたようだ。
バッテリーは劣化するものだ、という常識は、携帯がこれほど普及する前は、電気的素人にとっては常識外であったろう。バッテリーを電気の器のようなイメージでとらえているから、使っていくたびに容器が小さくなるなんて考えられない。
しかし、携帯やらパソコンやらが身近になってその思いこみはうち破られる。
『バッテリーとういうものは、劣化していくものである。』
という事実を受け入れたとすると、次に与えられる疑問は「いかに劣化を遅くするか」ということになる。
筆者が耳にした劣化防止策は
「使い切ってから充電しないと、劣化がはやいわよ」
というものであった。その時い聞いた話では
「容量を残して充電すると、次に充電する時には、その前に使った分の容量しか充電できなくなる」
という恐るべき話であった。これはパソコンの話ではなく、携帯電話に関しての話であるが、ことバッテリーに関しては同様であろうと思われる。
それ以来筆者は携帯電話のバッテリーを天寿を全うさせることに腐心してきた。もちろん、その後の経験で、使い切っていないバッテリーを早めに充電したからといって、いきなり使用可能時間が3分の1になる、というようなことはなかったので、前説はいささか大げさであったようだが、原則としては肝に銘じている。
携帯はパソコンと違ってどれぐらい使ったか、というのが明確になりにくい。パソコンは使っていない間は電源を切っている。逆に言えば使う時はさっき1時間打ったから、あと30分も打てば最近の感触じゃバッテリー切れだわね、という「おおまかな限界」というのを意識している。
しかし携帯は、電源は入れっぱなしであるし、通話中とそれ以外でどれぐらい電力の消費量が違うなんてさっぱり分からないから、おおむね画面に表示されるバッテリー表示が3か2か1かに頼ることになる。
しかし、残量1になったからといってすぐに息絶えない。そこでできるかぎりぎりぎりまで引っ張ることになる。
そして、そういう時に限って、充電器を持って出るのを忘れて出先で息絶えることになる。多くは通話中に息絶える。
しかし、便利な時代である。町中ではどこでもコンビニというものがあって、そこには「電池で携帯の充電ができまっせ」という機械が売っている。
しかし、購入に際しての問題は携帯電話および充電器には複数の種類があり、その中から自分の携帯と差し込み口が一致するものを選ぶという難問があるということである。(続く)