481話 今日はいい天気

今日は和歌山日。
たっぷりと待ち受けているデスクワーク・パソコンワークの合間に、まずは昼食の買い出しへ。


まずはセブンイレブンで、「セブンイレブン・先行販売!」とある『和歌山ラーメン・井出商店』を購入。インスタントらしからぬ風味であり、確かに和歌山ラーメンの味になっている。和歌山ラーメンで有名なのは、他県の方には井出商店であるが、他県では有名でないけれども、地元では有名で美味しい店もある。そういった店に行っても昼飯にするというのもいいけれども、自宅でしこしこと「それっぽい味に近づける創意工夫」といったものも楽しい昨今なのである。


つらつらとスーパー「ゴトー」へ向かうと、道路脇には和歌山の生んだ巨人・天才『南方熊楠翁』の「生誕の地」の碑と胸像がある。


粘菌の研究の権威でもあった翁の像に「どうか私も粘りが出ますように」と見当はずれ?のお願いをしつつ、決意をかためつつゴトーへ。


夕食の「手巻き寿司」の具材も買い求める。


小口に切ったネギを大盛りにして、和歌山風味を思いっきり演出したラーメンをつくる。


昼食後、ぜんぽう橋の下へ尺八を吹きに行く。


尺八が趣味と言っても「古典本曲」が自由自在に吹けるという訳ではない。ただ耳で覚えた普通の曲を吹くだけである。おじさんの(って私もおじさんだけど)カラオケのようなものであり、小学生が吹くリコーダーのようなものでもある。


そういうレベルであるから、自宅で近所に聞こえるように練習するのは恥ずかしい。というか、筆者の奏でる尺八を小学生の子どもが吹くリコーダーだと思いこんでいたご近所の方が事実おられた。


ということで、あたりかまわず練習できる場所が欲しい。そういう条件にそろうのが「橋の下」である。橋上の車の騒音であたりに音が響くことはない。適度な大きさの橋なので、周りから見えることもない。なおかつ、幅はけっこうあり、高さはさほどでもないので、エコーがかかる。実はこれが重要である。


おじさんのカラオケと一緒で、生音ではあらが目立つが、そこにエコーがかかるとなんとなくうまいような気がする。このあたりの川は海の潮の干満で水量が変わる。今は引き潮。


本日の練習曲は「吉田拓郎」「中島みゆき」「大滝詠一」である。


1時間強、川風に吹かれてエコー音による「ちょっとうまくなったような錯覚音響」を楽しむ。