539話 いい秋

今日は生駒線支線の菜畑駅近くのN田さんのところに午前中は出張。駅から降りると目の前には生駒山の東斜面が。そう、この日曜日にはあの上の、漫才の「大輔 花子(だいすけ・はなこ)字は合ってたかな)の大邸宅のほんの少し上にある、「鬼っ子」から、奈良盆地を眺めていたのである。


それにしても、いい天気である。Nさん宅に続く道沿いには柿が実をつけて、「生粋の日本の秋」とでもいうような風情である。気候である。今年の秋はことのほかすばらしい気候であると実感する。それにはわけがある。


鬼っ子には「薪ストーブ使用 低温サウナ」があり、さほど熱くないなと思いながら入っていると、じわりじわりと暖かかくなり、最後にはじわりと汗ばむ、という低温の生駒山中にとても素敵な施設であった。


数名の女性とサウナにご一緒させていただいたのであるが(って『鬼っ子』では乱交パーティのごとく乱れたところを想像したあなたは、地獄へ落ちるがよいであろう。服を着たままはいるんだよ、誰だ、肉林の想像をしたのは)、


「このじわじわ感がいいね」


なんて話をしていて筆者


「でもこの暖かさって、真夏の大阪よりもましかも」


なんてことを思い出したのである。


近年、筆者の体験した中で、大阪市内でもっとも暑かったのは(熱さといってもいいかもしれない)は、7月下旬から8月上旬の環状線鶴橋駅ホームであった。(大阪市内をくまなく感じて回ったわけではないので、かなり偏った意見である)鶴橋かいわいの方々には、なんのうらみつらみもない。(しかし焼肉屋さんにはハラミはあるだろう、う〜食いたい)が、心を鬼にして言わせてもらうと、異常なほどの暑さであった。


高架駅の下から、焼肉のにおいとともに熱風が上がってくる7月の鶴橋駅は、日本一暑い大阪の中でも、とびっきりお勧めの「灼熱スポット」である。

来年の夏に、【関西ウォーカー】あたりで『とびっきり熱い恋人たちに贈る 大阪真夏の真昼の灼熱デートスポットランキング』などという企画が特集されたなら、ダントツの一位にランキングされるであろう。


のど元過ぎれば熱さを忘れるというが、そういえば今年の夏もまた異常に暑いとぶ〜ぶ〜文句をたれていたのであった。筆者、この夏の暑さなんてきれいに忘れていた。


あの夏の暑さを思い出したとき、今年の秋というのは、いっそうその心地よさ、気持ちよさを増幅させて、筆者にしみとおるのであった。みなさまもちょっと思い出してみられればいかが?


なんて素敵な秋なんだ〜!