542話 チャングム次回シリーズ案

さて、この木曜日には筆者は風邪を引いていたようである。のどには違和感があり、節々はこりこりである。そういうからだの症状を感じながら木曜日帰路につき、それでも日課のあれこれをこなしていたのである。


明日(金曜)は和歌山から高速を車で走って、尼崎の実家で母と合流し、大阪市内のお墓に行って、また帰ってというスケジュール。阪神高速を使えばお墓は何でもないところなのであるが、あいにくと守口線が「工事中」というので混雑が予想される下道を走らなければならない。


だから今宵はさっさと寝ればいいのだけれども、最近は「日課になっていることは仕上げてから寝るのだ!」といういい習慣がつきかけているので、あれもこれもとやっているといつしか日付は変わり2時を回った。

ふと気がつくと風邪の諸症状がほとんど消えている。

ということでその後4時間睡眠で元気に目覚め、予定通り、尼崎、母の希望でユニクロなどにも寄り道して無事お墓参りして実家に帰宅。


後はあらかじめ夜にしか受け付けていなかった整体の方々を道場に出かけてお相手すれば、無事スケジュールは終わり、というしごく順調な一日であったのだ。


夕方に、夜の予約の方の開始時間には1時間以上の余裕を持って電車で道場へ向かうべく塚口駅へ。


今、まさに電車が来た、という時、筆者の下腹が差し込んできたのである。ブログ332話【電車トイレ男】で明言したように、筆者は電車の道中での便意は、迷うことなくトイレに直行することに決めている。

目的地の大きな駅、乗り換えのターミナル駅などは、朝など特に混雑していることが多く、トイレに着いた!と気が緩んでしまって括約筋もゆるみかけた後に、順番待ちの列に遭遇し、扉があくまでトイレの前で地獄の脂汗を流すのは嫌である。万一不測の緊急事態まで行ってしまったら、いかに火急の用事が待ち受けていたとしてもどうしようもないではないか。だから「催してきたら即 トイレ」である。

ということで塚口にて快適に排出。差し込んだ痛みのわりには別にふつうであったのだ。電車に乗り込む。

その電車は普通電車で隣駅の園田で特急待ち。ところが待っている間にまたしても痛覚が襲ってきて、園田駅のトイレで2回目を迎えると、盛大な下痢であった。

なんとか収まったきたので二つぐらい後の電車に乗り込むと、次次駅の十三で3度目の波状攻撃が。


かくして塚口から南方までの5つの駅のうち3つまでを制覇?して無事出し切ったらしく、以後はまったく気配もなし。結局予定よりも一時間以上遅れて道場へ到着。


そして数名の方の調整をしていた、最後の方の時に、自らのからだの状態が常にないほど整っていることに気づいた。また相手の方に集中し、その心身の状態を感じ取ろうとするその深さが、これまた常ならぬ深さに達しており、少々瞑想したってなかなかこうはならないよ(筆者比較)と、心の中で感動の雄たけびを上げたのである。


といういきさつをチャングムが耳にしたならばこう言うであろう。


「そうなのでございます。それが病を病ませるということなのでございます。(28日参照)無理に下痢を止めようとせず、出し切るのでございます。症状は弛緩→過敏→排泄という経過をたどるのでございます。筆者さまがこりこりを感じたのは、過敏の時期でございます。おそらくは、その前にゆるんできもちがいいと感じられた時期があったはずでございます。」


「過敏の時期を過ぎますと、身体の処理は終わっているのでございます。その段階にきますと、処理したことで不要になったものを排泄しなければならないのでございます。筆者さまの場合は、その下痢が不要になったものの排泄だと思われます。その下痢がよかったのでございます」


うむうむ。筆者の中で医女・チャングムは、着々と整体師化していってしまっているのである。


宮廷女官→医女 ときたチャングムの次回作は、史実など完全に無視して「宮廷整体師チャングム」というのでいかがだろうか。


チャングム、虫にさされた!」


「王様、ここが化膿活点でございます。ここを抑えておくと虫刺されなどはすぐに治まるのでございます。」


チャングム、熱が出た〜」


「王様、38℃を超えたらより積極的に熱を上げる工夫が必要でございます。細かくたたんだ蒸しタオルを後頭部に当てておくと発熱の誘導になるのでございます。そうやって出し切ればこそ、体が一気に整えることができるのでございます」


「ミンジョンホはおらぬか。国民に、このことを知らしめよ、御触れをだすのぢゃ」


と、こういう話が毎回続けば、整体的な価値観や思想が、現代人の脳や潜在意識に織り込まれていくのではないかなと思うのであります。