568話 狂乱の胃袋 イーターズハイ 前編
ニコニコタッチセラピー一日講習終了後、会員の皆様方とどやどやと神戸まで出かける。
目的地は阪神新在家改札正面、地鶏料理の「鳥久(とりひさ)」である。
目的は新道場のお祝いの会である。
といってもミュートの活動も今までどおりであるし、道場の内容も講座時間帯もまだ特には変わっていないので、別段、「新出発の会」などを設ける予定はなかっt。
引き金はM本@某気功の巨匠の事務全般引き受けてます氏による要請であった。前に二度ほど鳥久で食事をした筆者が、その衝撃のうまさを会う方々に言いふらしていたところ、つい先日にM本氏が「せんせ、神戸の地鶏料理を食す会はどないなってまんねん」とめがねの奥で三白眼を光らせて迫ってきた。
「やりますか」
「やりましょう」
「いつならできますか」
「11月23日の夕方、それ以外は時間はありません」
「決定ですね」
「決定です」
と即断即決、
「でも何か名目がいりますね」
「新道場設立お祝いでいきますか」
「行きましょう」
と即断即決。
でさっそく極秘に回覧板を回したところ、8名が名乗りを上げた。
その中には、東京在住S澤君も含まれていた。
彼は強運の持ち主である。
新大阪健康道場が何か「美味いもの食ったり、きもちいいことしよう」というイベントを企画するときには必ずといっていいほど関西に帰ってきている。昨年末の衝撃ラーメンとたき火と温泉の会にもいた。夏の秘境と焼き肉と温泉の会にもいた。(滝を浴びるS澤氏はネット上でその裸体が公開された)
我がIT戦略顧問のインスパイア大澤さんも、「ううう、体調が悪い」と講座は欠席されたのであるが、食事会にはなぜか間に合っていた。
滋賀県で仕事があったためさんも参加であった。H谷@リフォームの匠、Y口@一番弟子/二番以下がいない君、k藤@あましんさん、K賀さんという顔ぶれであった。
この店の鳥は「地頭鶏(じどうどり)」というまだあまり名の知られていない宮崎の鶏である。なんでも、その昔「地頭さまに献上した」というほど密かにうまさが知られていた鶏だ、ということである。
お定まりの花束贈呈などという心遣いをしてもらい、私は全員を知っているが、参加者同士は知らない人もある、ということでお乾杯の後、筆者は順に参加者を紹介した。H谷さん、インスパイア氏、S澤君、ためさんまで紹介したところで、まずは地鶏刺身盛り合わせが登場した。
怒濤の歓声がわき起こり、ご一同様はさしみに突進した。
ささみ、きも、ずり、ずりのきわ、それにめったに味わえないももの盛り合わせを、それぞれを「ポン酢」「ごま油」「たまりしょうゆ」で胃袋に運ぶと、一同の味覚中枢は一気に恍惚の世界へといざなわれた。
続いて「肝の刺身」が運ばれてきたころには、店内には「おいしい」の言葉が数十回を越えて乱発されていた。
さらに「鶏モモのたたき」が運ばれてきた時には、一同手拍子とともに「たたきコール」を開始した。(ほんとにやった)
酒の飲めない筆者である。ここまではお茶を飲みながらそれぞれの料理を楽しんでいたのだが、「たたき」まできてがまんできなくなった。ついに禁断の一言を口にしてしまった。
「すいません、白ごはん一つ」
続く
さて鳥久物語は今日と明日の前後編で掲載の予定です。参加者の皆様は読まれましたら、できれば鳥久の感想を「コメント欄」お寄せ下さい。