596話 隠岐の島 マタニティアイランド作戦 1

少子化対策などという単語は飛び交っていて、出産の費用負担を増やすとか、子育て手当を増額するとか、そういう論議は聞くけれども、か〜んじんの産んでくれる若い女性は、出産ってどういうものなのかということはぜ〜んぜん知らないんですよ。


我が大学時代の親友、I上君が役場に勤務する島根県隠岐の島。島から産婦人科医がいなくなって、海を渡って松江市に滞在しないとお産ができない。隠岐町では、松江市に住民のための宿泊所を作る計画だけれども、住民は「家族のいる島でお産がしたい」、宿泊所をつくるよりも、島に産婦人科医に来てほしいと住民は願っているというようなことが、つい最近の読売新聞で報道されていた。


確かに、お産の件数もそうない島に、産婦人科医を常駐させるコストというものは、割に合わない、またそもそも産婦人科医のなり手そのものも減少中だという現実もある。今後、結婚件数、出産件数も右肩上がりにはならない現実が島にはある。


島民対象だけでの産科医の確保が難しいのであるから、ここで「お産を知らない日本の現実」を逆手にとって、隠岐の島を「自然で女性にやさしいお産の島」にしてしまい、内地からどんどんお産に来るという作戦はどうだろう。


う〜、妄想がどんどんふくらんできた。

お産の話はお休みにするはずだったのが、怒濤の妄想・空想が止まらない。いましばらく続行へ。