608話 頑張らない 氣・もち・いい! 後編

この「氣・餅・いい!」と比較すると、ヨガ時代から最近までの筆者の追っかけた「快の感覚」というのは、筋肉の緊張と伸展のエリアからは出ていなかったことが分かる。そのエリア内だけで快の感覚を追っている間は、「深いこり」のようなものは、伸展している最中には気持ちよさはあるけれど、結果として「より浮いてくる(コリがあるという感覚が強くなるの意)」という感覚に陥り、今のように「コリがふにゅふにゅと溶けて消えていく」という現象は現れなかった。


また、単にリラクゼーションを追いかけていって、気持ちはいいけれども、後に行動の意欲は湧かないし動けない、動きたくないわ、というのとも違う。


今のところ(って週単位で感覚は変化するので、今のところとしか言いようがない)「氣・餅・いい!」の感覚でヨガや武術、人の身体調整などを稽古し、結果として「筋肉と骨格がおさまるところに自然におさまって、力みが消失し、最もその後の使用にちょうどいい状態でアイドリングしている」という時間が、一日の中で確実に増えているというのが現状である。


河野先生が、快気法の年間講座を開催される際に「テクニックだけなら短期間で集中してやることも可能だけれど、快の感覚を深め、受講する人がその世界を広げていくのには、短期間のコースは不適当なので、あえて年間コースでやろうと思った」と言われていたことの指す意味の一端をかいま見ているのかもしれない。


現状が結論ではないが、今のままでも十分満足なんですけど、まだ先があるんでっか?と体さんに尋ねたら、体は笑って答えなかったが、どうもまだまだ先がありそうである。


会員のみなさん、今年のヨガも整体も昨年から一段に二段進んだ新しい感覚を楽しみにしていてくださいと自信を持って言います。だって私が一番楽しみなんだもん。


「こんなうまい食材が見つかった!」

「ほんでもって、最適の調理法も見つかった!」

という料理人のような気分である。


ということで、今年一年頑張ろうと思う・・・・って頑張っちゃいけない。いっそう「氣・もち・よく」やろうと思う正月の3日である。