709話 春の落葉

三月中旬ぐらいからか、通勤途中の市駅前通りの並木や、実家の3軒向こうのお宅の巨木などの落ち葉がやたら多いことに気づいた。


こういうことは、樹木に詳しい方には当たり前のことかもしれないが、筆者にとっては初めて気がついた春の落葉であった。


そういえば、愛犬すずなも冬の毛が抜けて、夏向きの装いに移行しつつある。リビングの彼女が居住を許されているせんべい布団の上は、抜けた冬毛だらけである。


木々の葉というものも、冬の少ない日照の中でじっと耐える?向きの葉の役目は終わり、春から夏へとむくむくと育っていく用の夏葉に変わっているのだ。


見方を変えると、冬用の葉を落とさないと、夏用の葉が茂ることができないというようになっているとも見える。


次のステップに向かうためには、まずお役ご免になったものを手放さなければならないのだ。


オーストラリア長期旅行中のK藤さんが、ハローワークへ出頭?するために一時帰国。朝昼の講座に参加される。


彼女曰く、旅は楽しいが食い物はまずい、という。そこでM厨さんらと、たこやき「十八番」へ。粉砕桜エビ粉末に天かすの効いたたこ焼きを賞味する。


やはり日本人というのは、創意工夫が好きなのであろう。たこ焼きと言えども、ゆるがせにしないのである。


さて、このブログをK藤さんにお土産にもらったオーストラリアの「コーヒー豆チョコボール」をつまみながら食べている。ふと袋の中の残りのチョコボールを見て、その大きさの不揃いなことに気がついた。これを持って「オーストラリアのみなさまはけっこうアバウトだ」と決めつけるのは暴論のような気もするが、パッケージの「カンガルー」の写真をちらりと見て、ふぞろいのややいびつなチョコをみたひろきは「何なん?しかの糞チョコ?」と言った。