723話 お〜ら 2

オーラカメラ「診断結果」というのは、なかなか楽しかった。すこぶる「あ、それ俺やん」というものであった。


筆者は、自分にとって肯定的な文言、ないしデータのみピックアップして目に入るようである。また、H松さんもおどかしてツボを売りつけようとかそういうことはみじんもなく(って当たり前だけど)実に良心的態度で接しておられる。そういう中で行われた測定であるので、今回の撮影は筆者にとって、きわめて有効な心理的効果を生みだした。


さらに、整体中にオーラなるものがどのように変化するのか、というのと、すでに撮影ずみの人を整体ですっきりと閊え、疲れを取った後に再度撮影するとどうなるのか、というのも、いわゆる好結果のようである。


再度繰り返すが、筆者はオーラなどまったく見えない。


したがって、「筆者が見えるオーラと撮影されたオーラはまったく同じであった。したがってオーラカメラは正確である」と保証するものではない。


どのような測定結果が出たとしても「ふ〜ん、そうなんですか」としか言えない。


しかし、考えようによっちゃあ、血圧だってコレステロール値だって「ふ〜ん、そうなんですか」としか言えないという意味では同じようなものである。


今言えることは、繰り返して実験してみて、整体した後、あきらかに整体前よりもいい状態になったと判断がつく人が、オーラ的にも好ましい状況になった、という結果が繰り返しでた場合には、より肯定的にこの機械を見るだろうなあ、ということぐらいである。


そして、H松さんの筆者への実験参加要請の背景には、オーラ写真によって脅かして、お布施をさせようなどというもくろみはみじんもなく、撮影された方々への、より建設的なアドバイスができるようにするためのものである、ということは分かる。


オーラ写真そのものよりも、そういうスタンスでこういうものを取り扱っているH松さんの方が、筆者にとってはよほどおもしろいかもしれない。