741話 恵まれております

このブログを読むと、筆者時々「筆者はこんなに忙しいんだよ」ってぷんぷんと臭わせることを書いているが、懸命なる読者諸兄諸姉、善男善女のみなさまは、決してだまされてはいけない。

筆者は、それほど忙しい訳ではない。


我が尊敬するブログ道の先達、内田樹老師のブログの真似をして書いているだけである。「内田気分」を味わいたいだけなのである。気にしないでね。


ヒマでしょうがないわけではないが、内田老師ほどでは決してない。筆者招かれて対談もなければ、依頼原稿が山のごとくあり、一週間のうちに何度も締め切りがあるわけではない。


それどころか、作ろうとしてなかなか手が出せなかった「会報」のようなものさえ、いっそのことやめようと決意したところである。


道場には看板を出していないから、見ず知らずの人がいきなり来て、説明に時間を取られるなんてこともない。会員の方々は気持ちのいい方ばかりだから、紹介で来られる方々もやはり気持ちのいい方々ばかりである。

嫌な人は来ないから、好きな方々の健康づくりのサポートに専念するだけでいい。

こちらが好意を持てる方々には、氣の通りがきわめていいため。調整の効果も的確に出やすい。

好きなこと、自分でやろうと決めてやりたくってやっていること以外はほとんどない。老師を消耗させてやまない「会議」なんてものもない。「不毛の時間」「徒労のひととき」なんてのがない。


それでもって、Y氏などが「演劇の訓練メソッドを作りましょうぜ」なんて持ちかけてこられても、別に上司の決裁も稟議書もいらない。即断即決可能である。空いた時間にK高校へいって「すりすりする」なんてのもさぼっていることにはならない。研究を深めている、というだけである。

道場で空き時間ができた時に、尺八を練習するのも(最近はオフコースに挑戦である。)誰にとがめられるわけでもない。良心の呵責もない。これまた日本文化の体を通しての理解と、身体操作の研究の一環である。

したいことばっかりでスケジュールがぎっしりという状態を「忙しい」なんて言ったらバチが当たる。気がついたら、こんなふうにしたい、って思っている通りになっている。

なんて恵まれているんだ。