791話 見た目

夏になり、街ゆく女性の肌の露出も増えてくると、ついつい目のやり場に困るふりをして、その実横目で、目の保養とばかりに鑑賞することも多い今日この頃である。


が、露出面積の多寡だけで注目するわけではない。


誰でも良いわけではなく、何となく見たくなるタイプがあって、眺めている。ということに気づいた。


一般的なわかりやすい表現にすると「好みのタイプ」ということになる。


しかし、そうなんだろうか?そう単純に「好み」で片づけて良いんだろうか。と目の保養をしながら考える筆者である。


いったいどこに惹かれているんだろう?と思いながら、よく分からない。だからさらに見続けている、というケースが先日あった。


どこがいいのか見ても見ても分からない、というのは「好み」と言えるかどうか。言えないような気がする。


まず氣のレベルで何か惹かれるものがあって、惹かれた後は、何を見てもよく見えるというあたりが、恋愛の時点では働いている。


「肥満」は「豊満」に、「痩せすぎ」は「可憐」に、「陰気」は「憂いを含んだ」に、「暴力的」が「男らしい」に、「垂れ目」は「愛嬌」に・・・・。それぞれ愛しい人にくくられた時、上記のように自動変換される「美しきすばらしき誤解する能力」のお陰で、人類の異性パートナーは一極集中しないで、ぞうあざらし化(雄一頭に雌多数)あるいは蟻・蜂化(女王一匹に雄多数)を避けることができている。


書いていて何が書きたいのかよく分からなくなってきたが、ようするに見た目だけじゃない、という言葉の裏側に潜む何かを筆者は感じたということだろう。(たぶん)