817話 納豆ダイエット

現在、腹と首および全身との関係について鋭意研究中。


最近徐々に出っ張りつつある腹部を、あれこれさわっているうちに、予想外の効果に注目をした、というのが背景にある。


きっかけはどうあれ、研究が進むのは楽しい。あっ、別にダイエットの研究ではないですから、いらぬ期待をしないで下さい。


ダイエットと言えば「納豆にダイエット効果なし」のねつ造事件。


あれほど納豆に失礼なとらえ方はない。あの場合のダイエット効果というのは「納豆を食べると体内脂肪、皮下脂肪があれあれ不思議、どんどん落ちちゃった」というとらえ方である。


ダイエット効果があるものは健康的!というとらえ方そのものが根本的に間違っている!と筆者は声を大にして言いたい。


それさえ食ってりゃ、他にどういうものを食っていても、皮下脂肪が体外に溶け出す。これって恐ろしい食べ物じゃないの。今の飽食で必要以上に脂肪をためている人が多いから、「健康的」と錯覚するけれど、これがもし食糧難の時代だったらどうなるんだ。えい、オウ、こら、おう。


脂肪ってもしもの時のために、エネルギーを脂肪の形でためているものでしょ。食べるだけでダイエット!というのが納豆の本性だったとしたらどうなるか。食糧難でみんながひもじくてひもじくて、たまらない。そんな時に、納豆を食べるとみんながみるみるやせ衰えるということになるではないか。何という不健康な食べ物なのか!ということになる。


納豆にとってこんな失礼な話はない。こんな不名誉はない。こんな侮辱はない。こんなえん罪はなかろう。


しかし、筆者は納豆のダイエット効果はあると思っている。今までお肉やら揚げ物やら中心の食卓に納豆を加えることによって、それらの高カロリーの食べ物の量を自然に食べ過ぎないようになり、長い目で見たら、ちゃんと適正体重に近づいていった、これなら十分あり得ると思う。


それだけ食っていたら、わずか2週間で体重が激減した!というような食品は、決して健康食ではない。