874話 骨盤に注目 1

28日

整体の稽古会のテーマは「骨盤」


先週来左の歯が痛い。


と書いたけれども、実は「歯が痛い」と書くと違和感がある。一般的には『歯が痛い』ということになるのであろうけれども、観察してみると、痛みというのは常に移動している。震源は左の下の奥歯のようで、左の首のコリと連動し、しかし、左の上にも痛みが移る。


左の上になると、それは歯が痛いというよりも、頬骨が痛いという感じであり、耳の奥が痛いとも言える。


とにかく、顔の骨格がぎしぎしと動きつつある、というのが実感なので、「歯が痛い」と書くには違和感がある、というわけである。


歯の問題というよりは、顔の骨格と筋肉の総合問題という感じなので、首および顔面後頭部各部分を使って色々と調整を試みる。それはなかなか面白かったのであるが、より広範囲に広げるべしと骨盤および腹部との連動を使って首肩を整え、あご、歯茎などの変化を見てみるようにした。


これがなかなか良いのである。

骨盤の模型をじっとにらんで頭に叩き込み、手で触れて実感とすりあわせをし、首肩、肩胛骨と相似の部分、拮抗の部分などに気を通していく。


すると、ぽにゅぽにょ化しつつある全身の中で、なかなか頑固な部分がピンポイントで残る上半身のその近辺であるが、スコーン、スコーンとこわばり、閊えが抜けていく。