878話 おんなの勘はするどい

骨盤を調整のメインに置いて色々と試みている。


骨格模型を見れば見るほど、そしてみずからの身体内での骨格のありかの感覚を明瞭にすればするほど、骨盤というところは、重要かつ面白いところである。


なかなか内包するエネルギーも強大のようである。人間は物ではないから、骨盤の力バランスが変化すれば、当然骨盤よりも上の部分にも影響がいき変わろうとし始める。


もともと骨盤に注目したのは、肩や首を変化させたかってからであるが、本格的に首や肩が変化し始めると「えええ、こんなにバランス取らなきゃダメなの」というぐらいに強烈な反応がある。


今は肩関節および肩胛骨を、これ以上は後に引けないというぐらい引かないとバランスが取れない。そうなっていると気づいたのは、不用意に猫背にした時に、突発的に呼吸困難か、パニック障害かと思われるぐらいに、恐怖感にも似た息苦しさが湧き、「ええええっ」と驚きながらも体にまかせてどうしたいのかについていくと、内面ではパッカ〜っと肩と肩胛骨が限界近くまで開いていた、というわけである。


見た目は大げさであるが、体感としてはすこぶる快適な方に向かっているという実感がある。


もちろん、この異常なまでの胸張り姿勢がゴールではなく、骨盤調整が火を点けた変化による首と肩のより正常化の過程で起こった一時的な現象である。なんたって。カッパ〜っと肩を引いて胸を開いた時の首の可動域の広さと閊えの少なさというのは特筆すべきものがあるレベルだからである。


効果も大きいが、調整過渡期の反応も大きいので、ヨガなどの一般クラスに導入するのはもうちょっと研究を進めてからにしようと考えながらも、ブログに書いてしまった。


すると、S本@パッケージさんからは、「魅力的だが、急いでいけない、じっくりいこう」という意味のコメントが届いた。このどっしりとした構えの大きさや良しである。こういうのは「書き手の意をくみ取る」みごとなコメントである。


しかし、昨今の女性はアンテナが鋭い。嗅覚が鋭い。鋭敏であり、行動が早い。


今日のヨガに「骨盤〜、こ〜つ〜ば〜ん」「ヨガで骨盤やりなはれ〜」とブログを読んだ女性軍団が大阪市内から、京都から、遠方は滋賀県から続々と集まって来たのである。


骨盤は勘や本能や根元的生命現象の源である。ここ数ヶ月の中でトップクラスの位置づけである、この「骨盤ネタ」を、数あるブログネタの中から瞬時にかぎ分けて、道場に参集される女性の方々の骨盤力を、これ以上高めると恐ろしいことが起こりそうな・・・


そう、もうすでに男性では太刀打ちできないぐらい、能力を発揮してまっせ。