939話 仕事と覚悟

足から腰につなぐことの重要性を再認識し、体感したのは、S川さんから「逆立ちすると整流(たった今作った造語。体が整う氣の流れの方向)が変化する」の指摘を得たことも大きい。


ひっくり返すことで、その力のなんたるかを感得して、「地に足のつくことの意味」や「腰を入れることの意義」を、体が納得して使い始めた、ということかと思う。


つい先日まで「腰抜けであった」筆者が、ほんの数十秒の「腰の入った私」を何度か体感することで色々と感じることがある。


ももちゃんの日記にも書いていて「同じ時に同じことをかんがえてるんやなあ」と思ったのが「仕事」をしている人は素敵だ、ということである。筆者のマトリックスの中で反対側にあるのが「ビジネス」をする人である。


仕事をしている人とは、社会の構成要素の一角を担い、その質を日々高め続けている人に感じる。同じ値段でもっといいものを提供するにはどうしたらいいか、同じ時間でもっと質のいいものを相手に提供するにはどうしたらいいか、ということが日常である。


「同じ労働を、より多くの金銭に換えること」を日々念じ続けている人には魅力を感じない。「成功」という言葉の響きにも、上記の行為と同質のものを感じる。


昨今ちまたで話題の「賞味期限切れごまかし問題」についても背景には、やはり「ビジネス的」価値観を感じる。金に換わってなんぼ、という「誇り」とか「矜持」とか「職人の意地」とは無関係の場所での話である。


 ※えこまさんのブログにあった「赤福の賞味期限切れの再生利用なのに、どうしてあんなにグレードが高いの説」は、同意見である。ニュースを見ながら母上と同じことを語り合ったのでありました。


「野心」というものにも、同じ傾向を感じる。成功を目指して野心的に励んでいる方々とは、どうも同じ道を歩いていない気がする。


素敵だなと思うのは「覚悟」のある方々である。ビジネスに感じるのは「頭」であるが、仕事や「覚悟」に感じるには強靱でねばり強い「腰」である、決まった「はら」である。


覚悟ある生き方で、「仕事」ができるようになりたい。