981話 千本さすり

12月の初めに、一日に自然体チューニングで千回イメージ「さすり」っちんぐをすると決めた。歩きながらやれば20分もかからないでできてしまう。だからいつもやっていたのだけれど、数を数えるという要素を加えただけだともいえる。

しかし、効果はすこぶる良い。


体がこれだけ整うんだから、商売道具の手ももっとよくしようと、手の指も千回(千本)『イメージ「さすり」っちんぐをする』のが二日後に追加された。これまたとってもとってもいい手応えである。


すると、「芯をつかむ稽古」も、その手でやればきわめてよろしいのでは?ということでこれまた千カウント。


それで、このいい感触にさらに乗って行こうということで、手つかずだった背骨をどうする、こうする、研究するために、椎骨に氣を通すことを同じく千カウント、とどんどんルーチンワークが増えていった。


ひとさすりに一秒とか二秒しかかけないのではあるけれど、合計すれば4000カウントになる。毎日の午前中は大工さんになった気分です。全身を砥石で研いでいるような日々。